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ヨドバシカメラ、ネット注文から最短2時間半で届ける「ヨドバシエクストリーム」、食料品の取り扱いも開始

販売戦略

2016/09/16 15:44

 ヨドバシカメラは9月15日、通販サイト「ヨドバシ・ドット・コム」で注文した商品を、対象地域なら最短2時間30分以内に「100%自社配送」で届ける「ヨドバシエクストリーム(Yodobashi Xtreme)」サービスを開始した。


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 当初の対象地域は、東京都23区全域と武蔵野市・三鷹市・調布市・狛江市の一部地域。2015年2月から東京都内の一部地域を対象に試験的に実施していた「ヨドバシエクスプレスメール便」の対象地域を拡張し、内容を充実させた。サービス対象地域は、順次、拡張する予定だ。
 

毎日、気軽に利用できる「究極のサービス」を目指す

 「ヨドバシ・ドット・コム」で取り扱う約456万品目のうち、約43万品目の対象商品ならば、一品から配送料無料で届ける。サービス開始にあたり、13か所に配送サービス拠点を開設し、約300台の配達サービス車両と地域専任担当者で、配送時刻の希望などに、きめ細かく対応する。

 あわせて食料品の取り扱いを開始し、日用品の品揃えも拡充して、Amazon.co.jp楽天市場などの総合通販サイトに対抗する。

 小型の商品は郵便受けに投函する。配達開始時に、1分単位で配送予定時刻を自動的にメールで知らせるほか、不在だった場合、自動メールでリアルタイムに知らせる。

 また、再配達の要望にきめ細かく応えるため、24時間受付の再配達受付専用自社コールセンターを開設し、地域限定で24時間再配達の試験運用を行う。

 家電量販店に限らず、通販サイトは、配送スピードの高速化や、最寄りの店舗やコンビニ、宅配ボックスなど、受け取り方法の多様化を進めている。配送時間の事前指定や自宅以外での受け取りは、コスト増につながる再配達をなくし、ユーザー満足度を高める狙いもある。

 実店舗でも、購入者の要望や都合にあわせて配送するため、きめ細かな配送サービスを用意するケースが増えている。

 ただ、短時間で届けるスピード配送は、追加料金が必要となるケースが多く、全品配送料無料の「ヨドバシエクストリーム」は、一歩リードしている。一方で配送コストの増加が経営を圧迫する可能性もある。

 ヨドバシカメラは、自社配送による配送の効率化と、取り扱い商品の拡大でカバーする目論見のようだ。

 ビックカメラは、各店舗の対象地区ならば、購入した商品を最短30分で届ける「ビック超速便」を提供しており、公園など屋外への配送、夜間配送を行っている。オンライン/リアルを問わず、家電販売をめぐる配送サービスの競争はますます激化しそうだ。(BCN・嵯峨野 芙美)