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07年一番売れたデジモノ紹介、携帯オーディオは常連のアレ、でもその他は?

特集

2008/01/29 13:30

 07年、一番売れた製品は何だったのか……。デジタル家電の中でも、特に関心の高い「コンパクトデジカメ」「デジタル一眼レフ」「液晶テレビ」「プラズマテレビ」「携帯オーディオ」の各ジャンルで、製品別年間トップ10を「BCNランキング」で集計した。

●デジタル一眼の製品別トップは、キヤノン「EOS Kiss Digital X」

 まずはコンパクトデジタルカメラから見ていこう。1位を獲得したのは、07年2月発売の松下の「LUMIX DMC-FX30」。シェアは3.6%。2位にはわずか0.1ポイント差でキヤノンの「IXY DIGITAL 900IS」がつけた。集計期間の関係上、4位の「LUMIX DMC-FX33」を除き、トップ10は、すべて06年後半から07年前半に発売されたもの。有効画素数は700・800万画素クラスが多い。有効画素数1000万画素以上のモデルでは、全体で9位のカシオの「EXILIM EX-Z1050」が最も売れたカメラだった。



 次にデジタル一眼レフカメラ。レンズキットやカラーバリエーションを合算して集計すると、キヤノンの06年9月発売の「EOS Kiss Digital X」がシェア29.3%でダントツ。そのほかキヤノンからは07年8月末発売の「EOS 40D」が5位に、その前機種「EOS 30D」が10位に入った。一方ニコンからは、2-4位までに「D80」「D40」「D40x」の3機種がわずかな差で並んだ。初級から中級者まで幅広い層をカバーする総合力が、07年のメーカー別シェア1位につながったといえそうだ。
 
 そのほかトップ10には、ソニーの「α100」、PENTAXの「K10D」、オリンパスの「E-410」「E-510」もランクインした。しかし、1位と10位の差は27.3%もあり、人気の濃淡がハッキリしている。コンパクトデジカメの場合は、1位から10位までわずか1.6ポイント差で大接戦。一眼とは状況がかなり異なるようだ。



●液晶はシャープの32V型、プラズマは松下の42V型がトップを獲得


 続いて薄型テレビ。まず液晶テレビでは、シャープの32V型の「LC-32D10」がシェア8%で1位を獲得。2位には、1位と同デザインの20V型「LC-20D10」が入った。3位と4位は、ソニーの06年発売の32V型「KDL-32V2500」、同40V型「KDL-40V2500」と並ぶ。トップ10に入った機種を画面サイズ別に分類すると、32V型と20V型がそれぞれ3機種、37V型が2機種、26V型と40V型が1機種となり、20・30V型台が圧倒的に強い。


 一方、プラズマテレビでは、37V型が6機種と多くを占めた。ただし、1位は、松下の07年4月発売の42V型「TH-42PX70」が獲得しており、大型化の兆しもうかがえる。ちなみに、07年1年間の薄型テレビ全体の販売台数における液晶とプラズマの比率はおよそ9対1。プラズマテレビ1位の「TH-42PX70」も、薄型テレビ全体で見るとトップ10には入らず、シェア1.3%で14位にとどまる。液晶とは違い、プラズマは37V型以上の大型モデルのみに限られるため、小型テレビや2台目需要が活発になればなるほど、液晶が優位に立ちそうだ。

 


●携帯オーディオはiPodシリーズトップ10独占ならず


 最後に携帯オーディオを見てみよう。1位はアップルの「iPod nano 4GB(2nd)」が獲得。06年9月に発売された、いわゆる第2世代iPod nanoの4GBモデルだ。そのほか1位から7位まで、06年・07年発売のiPodシリーズが独占。アップル以外では、8位にソニーの「ウォークマン Eシリーズ」から07年4月発売の「NW-E013」がかろうじて食い込み、アップルのトップ10独占を阻止した。



 さて、今年はどんな製品が売れるだろう? 一昨年のワンセグチューナー、昨年のクリプトン・フューチャー・メディアの音声合成ソフト「VOCALOID 2 初音ミク」のように、新たな市場を開拓するような刺激にあふれる製品の登場に期待したい。(BCN・嵯峨野芙美)


*「BCNランキング」は、全国のパソコン専門店や家電量販店など24社・2200を超える店舗からPOSデータを日次で収集・集計しているPOSデータベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで115品目を対象としています。