ふるさと納税の返礼品として米・肉などの食べ物や家電などを選ぶのも良いが、せっかくなら一生の思い出に残る「体験」をしてみてはいかがだろうか。貴重な体験はお金に換算できない人生の糧となるはずだ。

ふるさと納税でおすすめの「体験」5選

　本稿では、ふるさと納税の返礼品として用意されている、おすすめの「体験」5選を紹介しよう。

消防士体験と施設見学ツアー

　愛知県豊橋市では、消防士体験と消防署施設見学ツアーを返礼品として用意している。はしご車への乗車体験、タンク車を使用しての放水体験などをおこない、施設を見学し、記念品をもらえるという内容だ。子どもがいる家庭では、消防士になれるということ自体が魅力的である上に、防災の重要性についても学べるだろう。
 

イルカトレーナー体験

　高知県室戸市では、イルカトレーナー体験を返礼品として提供している。イルカに触れたり、餌やりをしたり、実際にサインを出してイルカと遊べるという。イルカは、精神疾患の治療のための「イルカセラピー」が存在するなど、触れあうことで癒やされる動物といわれている。悩みを抱えている人は試してみたら、何か変わるかもしれない。
 

お寺でデトックス体験

　埼玉県東松山市にふるさと納税をおこなうと、岩殿観音正法寺での心のデトックス、リセット体験をする権利がもらえる。静かな山間の古寺で写経、瞑想、住職と会話ができるため、忙しい日常を忘れられそうだ。体験後は自分自身の「リスタート」記念として、プロカメラマンが自分の姿を撮影してくれる。心をリセットした証明書ももらえるため、心を新たに何かを始めたい人にもおすすめだ。
 

ご当地ヒーローのメンバーになれる権利

　兵庫県多可町には、ご当地ヒーロー「タカゴールド」になれる権利が返礼品として用意されている。1年間ご当地ヒーロー戦隊「タカレンジャー」の一員として活動ができるのだ。一度はヒーローになってみたかった人におすすめ。当然、1年に一人しかタカゴールドになることはできないので、お申し込みはお早めに。
 

自分のラジオ番組を持てる権利

　静岡県伊豆市では、FMISみらいずステーションでラジオ番組を持つ権利を得られる。放送は1回15分、月1回の放送で年12回の予定だ。番組の内容は、個人や会社のPR、趣味などの自慢など、FMISのスタッフと相談して決めることが可能。放送はスマートフォンのradikoアプリを通して全国に届けられる。
 

ふるさと納税で体験を選ぶ際の注意点

　ふるさと納税で体験を選ぶ場合、以下の点に注意してほしい。

現地までの交通手段を確保

　ふるさと納税で提供される体験は、基本的にその自治体でおこなわれる。このため、現地までの交通手段を確認し、行けることを確認することが重要だ。場所によっては公共交通機関で行くことが難しい可能性もあるだろう。

　また、逆に魅力的な体験が近場で用意されているからといって、自分が住んでいる自治体にふるさと納税を申し込まないよう注意したい。住民票登録がある自治体にふるさと納税をおこなった場合、税控除の対象にはなるが返礼品はもらえないため、体験をおこなう権利を得られないのだ。

日程にも注意

　体験によってはシーズン限定など、日程が決められているものもある。スケジュールを確認し、自分が間違いなく参加できることを確認しよう。日程が合わずに結果的にキャンセルになると、自治体や体験を提供している団体に迷惑がかかることもある。不明点がある場合は遠慮せずに確認してほしい。

控除限度額をチェック

　体験型のふるさと納税には、寄付金額が高額なものもある。自身の控除限度額をチェックし、その範囲内のものを選ぶようにしたい。もちろん、上限額を越えたとしても体験する権利を得ることはできるが、結果的にふるさと納税ではなく普通に申し込んだほうが安いというケースもあり得る。どうしてもその体験を受けたい場合は、ふるさと納税以外でもその体験を受ける手段があるかどうも調べるといいかもしれない。

体験で得られる価値は無限大

　ふるさと納税というと、いかに還元率が高い返礼品を選ぶかということばかりが取りざたされるが、体験型の返礼品は一生の思い出になることもあり、その価値は無限大といえるだろう。通常では提供されていないような体験ができることもあるので、体験型の返礼品も忘れずにチェックしてほしい。（ライター・ハウザー）