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テレビの駆け込み反動減、2週連続で前年上回るも「腰折れ」の懸念

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2019/11/03 17:30

 【BCN速報値】消費増税後の反動減から素早い回復の兆しを見せたテレビ市場だったが、まだ本格的に回復したとは言い切れない不安定な動きを見せている。全国の主要家電量販店・ネットショップのPOSデータを集計した「BCNランキング」の速報値によると、10月第4週(10月21~27日)におけるテレビの販売台数は前年同週比105.3%だった。2週連続で前年を上回ったものの、再び前年を下回る懸念が出てきた。


 増税後の10月第2週に72.0%まで急落したテレビ市場は、前回増税時の71.8%と同じぐらいの反動減を示した後の10月第3週に101.1%まで急回復した。前回と明らかに異なる動きで底を打ったように見えた。

 しかし、10月第4週は10月22日が「即位礼正殿の儀」で国民の祝日となり昨年よりも1日休日が多かったにも関わらず105.3%という弱い動きだった。

 チャート下の棒グラフの13年12月第1週を100とした販売台数の指数推移をみても、10月第3週が69.4ポイント、10月第4週が66.2ポイントと前回よりも上回っているものの油断ができない。

 休日を見込んで10月第4週を「前年比110%近く」と予想したBCN総研の木下智裕部長は10月第5週(10月28日~11月3日)を厳しめに予想する。「先週、先々週は祝日の影響で前年を上回ったが、土日は増税前駆け込みの反動減からの戻りが悪かった。10月第5週は前年比で二桁減は避けられないだろう」。先週の予想から一転して、まだ警戒する必要がありそうだ。(BCN・細田 立圭志)


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからPOSデータを通じてスマートフォンやデジタルカメラ、4Kテレビなどの販売台数・金額データを毎日収集・集計しているデータベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。