2019.8.20 20:35
暮らしにプラスマイクロソフトの平野社長がラスト会見、在任4年で国内売上高が2倍に
2015年7月1日付の社長就任から4年2カ月を経た19年8月31日付で退任する日本マイクロソフトの平野拓也社長による最後の会見が8月20日、2020年の新年度経営方針発表と合わせた形で開催された。次期社長の発表や登壇がない異例の会見ながら、平野社長は「インダストリーの業種、業界の理解をさらに深めるためにクラウドやAI人材の育成に力を入れていく」と語った。
日本マイクロソフトの平野拓也社長
米マイクロソフトにおける19年の売上高は1258億ドル(約13兆円)で前年比14%増だった。儲け頭は、コマーシャルクラウド事業で売上高が381億ドル。売上総利益率(粗利益率)は63%と高いのが特徴だ。
中でも、19年4Q(3~6月)はパブリッククラウドのプラットフォームであるAzureの前年同期比64%増をはじめ、Office 365が31%増、Dynamics 365が45%と急成長分野になっている。
平野社長は、「国内の実数は非公表だが、グローバルのクラウドの中で日本の成長率が最も高い。Azureは、新規顧客が4倍以上になり、売り上げが社長就任から2倍の成長を記録した」と自らの実績をアピールした。
成長の背景には産業界の経営者が「IT投資はインフラだから仕方ない」という後ろ向きの考えから、経営課題そのものであるという認識の変化があったという。中でも、マイクロソフトとパートナーの共通のライバルであるAmazonが展開するAWSによるアマゾンエフェクトに対する不安から、流通分野でのインダストリーイノベーションが進んだ。
また、AIやIoT、MR(Mixed Reality=複合現実)は医療分野や自動車、鉄道のサポート分野、自動運転のスタートアップなどで導入された。
ワークライフのイノベーションでは、自社で直近の週4日制(週休3日)の実証実験はもとより、働き方改革推進企業として自ら率先してITやオペレーション、人事制度改革に取り組んだ。在任4年で、社員平均で年間80時間(年間10日間)の就業時間を削減できたという。
平野社長は一例として、MaaS(Mobility as a Service)に代表されるように人が移動する間に発生する交通や金融、流通などのさまざまなデータが業界を横断する形でつながっていく姿を示した。
そのためには、クラウドやAI人材の育成と、ケーパビリティを強化しながら「信頼されるパートナー」になることが重要だとする。そして、注力分野は「自動車」「製造&資源」「金融」「メディア&通信」「流通&消費財」「運輸&サービス」「ゲーミング」の6分野に絞る。
クラウドやAI人材の育成では、「チーフラーニングオフィサー」を新設し、責任者として伊藤かつら執行役員プロフェッショナルスキル開発本部長が就任した。クライアント、パートナー、社員などに、クラウドやAI、セキュリティ、コンプライアンスについての知識を身に着ける。Azureを顧客自らが駆使するための手立てでもある。
4年前は国内の産業界でAzureを使った事例がまだ少なかったが、ここ1、2年で急増した。クラウドサービス全体では6月末にシェア2位になるなど、平野社長の在任中にマイクロソフト自体のデジタルトランスフォーメーションも大きく前進した。(BCN・細田 立圭志)
米マイクロソフトにおける19年の売上高は1258億ドル(約13兆円)で前年比14%増だった。儲け頭は、コマーシャルクラウド事業で売上高が381億ドル。売上総利益率(粗利益率)は63%と高いのが特徴だ。
中でも、19年4Q(3~6月)はパブリッククラウドのプラットフォームであるAzureの前年同期比64%増をはじめ、Office 365が31%増、Dynamics 365が45%と急成長分野になっている。

平野社長は、「国内の実数は非公表だが、グローバルのクラウドの中で日本の成長率が最も高い。Azureは、新規顧客が4倍以上になり、売り上げが社長就任から2倍の成長を記録した」と自らの実績をアピールした。
成長の背景には産業界の経営者が「IT投資はインフラだから仕方ない」という後ろ向きの考えから、経営課題そのものであるという認識の変化があったという。中でも、マイクロソフトとパートナーの共通のライバルであるAmazonが展開するAWSによるアマゾンエフェクトに対する不安から、流通分野でのインダストリーイノベーションが進んだ。
また、AIやIoT、MR(Mixed Reality=複合現実)は医療分野や自動車、鉄道のサポート分野、自動運転のスタートアップなどで導入された。
ワークライフのイノベーションでは、自社で直近の週4日制(週休3日)の実証実験はもとより、働き方改革推進企業として自ら率先してITやオペレーション、人事制度改革に取り組んだ。在任4年で、社員平均で年間80時間(年間10日間)の就業時間を削減できたという。
AI人材育成のチーフラーニングオフィサーを新設
7月にスタートした2020年度の取り組みとして「デジタルフィードバックループ」という新しい概念を発表した。顧客接点や社員の力、業務の最適化、製品の変革などのデータを、AIを駆使しながらお互いにつながっていくイメージだ。
平野社長は一例として、MaaS(Mobility as a Service)に代表されるように人が移動する間に発生する交通や金融、流通などのさまざまなデータが業界を横断する形でつながっていく姿を示した。
そのためには、クラウドやAI人材の育成と、ケーパビリティを強化しながら「信頼されるパートナー」になることが重要だとする。そして、注力分野は「自動車」「製造&資源」「金融」「メディア&通信」「流通&消費財」「運輸&サービス」「ゲーミング」の6分野に絞る。

クラウドやAI人材の育成では、「チーフラーニングオフィサー」を新設し、責任者として伊藤かつら執行役員プロフェッショナルスキル開発本部長が就任した。クライアント、パートナー、社員などに、クラウドやAI、セキュリティ、コンプライアンスについての知識を身に着ける。Azureを顧客自らが駆使するための手立てでもある。
4年前は国内の産業界でAzureを使った事例がまだ少なかったが、ここ1、2年で急増した。クラウドサービス全体では6月末にシェア2位になるなど、平野社長の在任中にマイクロソフト自体のデジタルトランスフォーメーションも大きく前進した。(BCN・細田 立圭志)
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