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小さな部屋でもグランドピアノの「感触」が楽しめる、カシオの電子ピアノ「Privia」

時事ネタ

2019/04/17 18:00

 新生活がスタートする春に、心機一転して昔習っていたピアノをはじめたい。だけどピアノは一人暮らしの部屋には大きすぎて入らないーー。こんな悩みを抱える層をターゲットに開発されたのが、カシオ計算機が2月中旬に発売した「Privia(プリヴィア)」PX-S1000だ。世界最小の奥行き232mmのコンパクトサイズだけではない、「Privia」のこだわりに迫る。

部屋のどこでも気軽におけて、移動も簡単な「Privia」PX-S1000

世界最小の奥行きを実現

 「ピアノではなくインテリアです」。そう語る事業戦略本部楽器BU 営業戦略部 第二企画室の仁井田隆室長は、Priviaがコンパクトデジタルピアノという新しいマーケットを創造してきたと自負する。

 2003年に発売したPriviaの初号機「PX-100」は、大きくて重いというピアノの常識を覆す軽量コンパクトボディを実現し、ピアノの鍵盤タッチの感触は損なわずに、手軽に購入できるようにした。それまでのピアノメーカーは、これからピアノを習いはじめる人や既にピアノを持っている人々をターゲットにしていたが、カシオは20~30代の一人暮らしの女性や、昔、ピアノを習っていた人が再開したいと考える層向けに「プライベートピアノ」という新しいマーケットを開拓したのだ。

 それから15周年を迎えたPX-S1000は、原点回帰の発想でスリムかつスタイリッシュなデザインに、さらに磨きをかけた。従来モデル(PX-160)比で奥行き約20%をスリム化し、世界最小の奥行きを実現したほか、操作パネルをタッチセンサーとボリューム調整ダイヤルだけに絞ったデザインにすることで、天面にたくさんのボタンが配列された従来の電子ピアノと一線を画した。
 
シンプルで洗練されたデザインのPX-S1000

グランドピアノの「共鳴音」や「機構音」まで再現

 もちろん、コンパクトなデジタルピアノだからといって、音への妥協はない。「Priviaの鍵盤タッチや音は、グランドピアノらしさにこだわった」と仁井田室長は語る。

 例えば、「マルチ・ディメンショナル・モーフィングAiR音源」という音源を使うことで、鍵盤を強くたたいたときと、弱くたたいたときに、音の大きさだけでなく、音色まで変わる。さらに時間経過に伴う音色や響きの変化までもシミュレートしている。

 また、グランドピアノは単にその音が出ているだけでなく、弾いていない弦の共鳴音や機構音が合わさって豊かな音を奏でている。そこで、カシオでは、その共鳴音や機構音までもこだわって開発。具体的には、鍵盤を弾いたり、ダンパーペダルを踏むことで開放された弦が互いに響きあう弦共鳴(レゾナンス)を表現しているのだ。

 「デジタル制御で一音一音をきれいに再現するだけでは、グランドピアノらしさを感じることはできない」と仁井田室長は語る。
 
コンパクトながらもグランドピアノの鍵盤タッチや音にもこだわる

 もうひとつのこだわりが、グランドピアノの「機構音」の表現だ。指で鍵盤を押したり、離したりするときに生じる機構音や、ペダルを踏んだときに、弦を押さえていたダンパーが上がるときに生じる機構音を表現しているというのだ。

 グランドピアノを弾いた経験のある人は、無意識のうちにこうした共鳴音や機構音も含めて音として感じとっているため、PX-1000ではそうした細かい部分までこだわった。

 PX-S1000は、新生活が始まるシーズンに、「昔習っていたピアノでもはじめてみようか」と思っているユーザーや、「ピアノを弾きたいけど部屋が狭くて無理」とあきらめていたユーザーが、手軽にピアノを始めるのにぴったりといえるだろう。