レイコップの李代表取締役が語る「次の一手」とは

インタビュー

2017/05/08 12:14

 ふとんクリーナー市場の新規立ち上げに奮闘したレイコップは、パイオニアとして必然的に他社からマークされる存在となる。市場が成長する過程でも苦労を重ねながら、同時に、消費者の健康をサポートするための次なる製品開発を計画している。レイコップ・ジャパンの李誠晋(リ ソンジン)代表取締役がその思いを語る。


]レイコップ・ジャパンの李誠晋(リ ソンジン)代表取締役

「誤解」には落ち着いて対応する

 李代表取締役は「ふとんクリーナーの研究の過程で、吸引力だけでダニを大量にとることは難しい、という結果がでました。ですので、レイコップが最もこだわったのは、UVでダニの動きを抑制する『光クリーンメカニズム』です」と話す。

 吸引力だけで強引に生きているダニを取ろうとすると、脚にある吸盤がふとんの繊維を捉えてしまい、ダニを大量に取ることは難しくなる。そこでUVによる「光クリーンメカニズム」でダニの動きを弱めてから吸い込むのが、レイコップ独自の手法だ。

 しかし、「光クリーンシステム」は「ダニを死滅させる」と誤解されてしまうこともある。死滅ではなく、動きを弱らせるのだ。競合メーカーはその誤解を突いて、「死滅できない」と吹聴する。

 このような誤解に対して、李代表取締役は冷静だ。「誤解されてしまった際も、すぐに大きく反応はしません。間違えた情報が伝えられても、言い返すのではなく、当社の持っている特徴を地道にしっかりと説明する方針をとっています」と、李代表取締役は説明する。
 

RX-100

「寝る前」だけではなく「寝ている人」のケアも

 レイコップでは次なる製品の開発も進めており、李代表取締役はヒントをくれた。今までは寝る前にふとんをケアして、快適に寝られるようサポートしてきたレイコップだが、「これからは、寝ている人をケアする今までになかった製品を出していく予定だ」という。

 この戦略には「熟睡できれば、日中の生活ではっきりとした判断力が出せます。熟睡をサポートして、活力のある人生を多くの人に送っていだきたい」という李誠晋代表取締役の思いが込められている。

 「最初はニッチでも、体験してもらって口コミが広がれば、ふとんクリーナー市場のように、広げていくことができるでしょう」と、ふとんクリーナーで得た「口コミ」という成功体験を自信にしながら、「医師の知識、経験を生かして、お客様の生活が健康で楽になるような製品をつくっていきたいです」と語った。(BCN・南雲 亮平)