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ダイバーシティに取り組むビックカメラ、都市型立地のビックカメラグループ保育園「BIC KIDS」開設の経緯を聞く

インタビュー

2017/04/11 12:00

 家電量販店は、男性だけではなく、多くの女性が働いている。国が主導して「働き方改革」を進めるなか、ビックカメラは、2016年にスタートした「企業主導型保育事業」制度を家電小売業界で初めて活用した、都市型立地保育園「BIC KIDS」を5月26日に開園する。開園に伴い、ダイバーシティ推進の根本奈智香室長と、ダイバーシティ推進室の木下浩美係長に、「BIC KIDS」開設の経緯をきいた。


ダイバーシティ推進室の木下浩美係長(左)と、ダイバーシティ推進の根本奈智香室長

 「BIC KIDS」は、JR池袋駅西口から徒歩10分の場所に位置し、0歳~5歳の子どもを預かる。午前8時から午後21時までの長時間の開園時間、年中無休が特徴だ。

 小売業であるビックカメラはシフト制が基本であるため、18時以降の開園や、土日に預けられる環境といった、個々の出勤状況に柔軟に対応することが重要になる。電車のラッシュを避けた時間帯でシフトを組んで子どもを預けたり、既に他の保育園に預けている場合でも土日のみ預けたりなど、生活スタイルにあった保育園となっている。
 

ビックカメラで働くお父さんとお母さんを支援する

 根本奈智香室長は、現状について「ビックカメラには多くの女性が働いています。育児休業後の復職率は高いですが、お子様が保育園に入園できず、復職が難しいケースもあります。お子様が産まれても引き続きビックカメラで活躍し続けるための支援が大切です」と話す。

 3月に開いた社内説明会では、「近くにあって、いつでも利用できるので、非常に便利」と好評だったという。

 保育園の開設にあたっては、「駅前立地を念頭においていたため、物件探しには検討を重ねました」と、木下浩美係長は打ち明ける。彼女も現在子育て中で短時間勤務をしており、母親目線で保育園の開園に向けて準備を進めている。

 「BIC KIDS」がオープンすれば、定員に空きのない自宅近くの認可保育園に入園できなくても、子どもを預けることができるので、池袋駅周辺の店舗に勤務する従業員は復職しやすくなる。「預け先の候補が増え、復職が容易になれば、継続的に働く人が更に増えるのではないかと見込んでいます」と、根本奈智香室長は期待する。

 ビックカメラならではの試みとして、最新家電を保育園の備品として導入することも検討しながら、安全面の整備には特に注力し、安心して預けることのできる環境を整える。こういったスタイルの保育園は、保育業界でも注目を集めそうだ。(BCN・南雲 亮平)