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<特集>接客時に知っておきたいデジタル規格 aptx/IEEE802.11ac/SeeQvault/HomeKit

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2016/11/28 13:00

 次々に登場する家電製品に関する新しい用語や規格。顧客から聞かれて即答できなかったという経験はないだろうか。担当商品の用語や規格の動向は常に確かめておきたい。そこで今回、デジタル規格を四つ取り上げて解説する。


 新型iPhoneにイヤホンジャックがなくなったことで注目度の上がったBluetoothや、家電などがインターネットにつながるIoTなど、家庭内には無線接続に対応する機器が増えてきた。製品の機能を活かすためにも、ユーザー側にある程度の知識を求める場合もあり、販売員へのお問い合わせが増す可能性がある。

 そこで今回は、話題のデジタル規格である、Bluetoothの伝送規格、無線LAN接続の規格、放送コンテンツの著作権保護規格、スマートホーム規格、の4つをピックアップし解説してみた。もしもの時に、役立つかもしれない。

aptx(アプトエックス)

 Bluetoothで音を伝送するときに圧縮する方式の一つ。標準的な規格の「SBC(エスビーシー)」に比べて圧縮率が低く、高音質。対応する製品が増え、上位製品との互換性がある「aptx HD(エイチディー)」が登場するなど、発展を続けている。一方、ソニーはBluetoothでハイレゾ相当の音質を再現する「LDAC(エルダック)」という方式を採用するが、ソニー製品以外との互換性はない。販売時には注意したいポイントだ。
 
 

11ac(イレブンエーシー)

 無線LANの国際的な標準規格「IEEE802.11(アイ トリプルイー ハチマルニ テン イチイチ)」の中で、現時点で最も通信速度の速い規格。「Wi-Fi(ワイファイ)」規格の一つとして普及している。11acは5GHz帯域を使用するので、2.5GHz帯の電子レンジやBluetooth製品との電波干渉を受けにくく、遠距離や障害物が多い環境でも安定した通信を保てる。さらに、一度に送受信する情報量が多いので、複数の機器がつながっていても問題なく動作する。最近では家庭内のWi-Fi機器が増えているので、11acを提案したい。
 
 

SeeQvault(シーキューボルト)

 地上デジタル放送など、著作権保護された放送コンテンツに再生互換性を持たせるための技術のこと。録画したテレビやレコーダー以外の機器でも録画データの再生を保証するもので、SeeQvault対応機器であればテレビやレコーダーを取り替えても再生が可能。さらには、対応するスマートフォンやタブレットからでもコンテンツを再生できる。
 


■バッファロー HDV-SQU3/Vシリーズ
 

 SeeQvaultに対応する外付けHDD。SeeQvault対応のテレビやレコーダーなら、接続する機器を換えても外付けHDDに録画した放送コンテンツを楽しめる。将来、テレビやレコーダーの買い替えたときも再生できるので安心だ。

HomeKit(ホームキット)

 iOS端末で、離れた場所から家電を操作できるAppleの規格。Apple TVを経由すれば、家の外からでも屋内の家電を制御できる。端末自体がホームネットワークの中心になるので、ユーザーが中継機を設置する必要はない。また、Appleが承認した家電しか対応しない規格なので、自宅のネットワーク上で動作する製品かどうかを検討する手間がかからないメリットもある。
 

■デロンギ
マルチダイナミックヒーター Wi-Fiモデル
MDH15WIFI-SET

 AppleのHomeKitに対応するヒーター。iOS端末から操作が可能で、音声入力も受け付ける。GPS設定をすると、近づいたら電源オン、離れたらオフといった機能も備える。
 
※『BCN RETAIL REVIEW』2016年12月号から転載