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<Special Report>アマゾンプライムデー2016 顧客と販売事業者のWin-Winを生む

オピニオン

2016/08/26 17:30

 新規のユーザー獲得や固定ファン創出のために、イベントを活用する動きが盛んだ。イベント集客は、ユーザーのセグメントを絞ってアプローチするので、ターゲットや販売アイテムを特定できる。今回は、ビックカメラとAmazonの事例から成功の秘訣を紐解いた。

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 インターネットの世界でも、イベントは集客装置として絶大な効果を発揮する。アマゾンが、7月12日に世界10か国で同時に開催した1年に一度のアマゾンプライム会員向けイベント「プライムデー 2016」は、昨年比で注文数が60%以上増加。1日あたりの注文数は世界で過去最高を記録した。

 アマゾンがプライムデーやシーズンセールのようなイベントを実施する狙いは、“既存のプライム会員へのメリット創出”と“認知拡大による新規会員獲得”にある。

 コンシューマー マーケティング統括本部長の?川謙(かせがわけん)バイスプレジデントは、今回のプライムデーを「昨年は人気商品の在庫が足りず、すべてのお客様の手元にお届けできないという事態が発生した。その反省を生かし、取引先や販売事業者と密に連携することで、在庫を十分に用意し、より多くのお客様にお買い求めいただけるように準備した」と振り返る。
 

コンシューマー マーケティング統括本部長の?川謙バイスプレジデント

 割引額の大きいセールを決め手に会員登録する顧客も多いという。だが、恩恵を受けるのはセールに参加できる会員だけではない。イベント期間中のタイムセール商品のうち、販売事業者による出品は世界全体の30%以上。多くの ユーザーの目に触れるだけでなく、カスタマーレビューからフィードバックを得ることができるので、販売事業者が得るメリットも大きい。イベントの参加者全員がWin-Winになる仕組みが出来上がっているのだ。

 「品揃えが多い反面、どのように商品を探せばいいか分からない」というユーザーの声を反映し、PC・モバイルともにインターフェースも刷新。セール商品限定のキーワード検索やアプリと連動したプッシュ通知機能を盛り込むなど、細部までユーザビリティに配慮した。
 

「アマゾンプライムデー2016」のインターフェース

 ?川バイスプレジデントは「打ち上げ花火のように瞬間的に盛り上がるだけのイベントにはしたくない。『すばらしい体験ができた』とユーザーに感じていただき、今後もアマゾンを利用してもらうことが重要。イベントはアマゾンが最も大切にする“信頼”を培うための手段だ」とイベントを重要視する。

 このほか、アマゾンでは特定のターゲットが集まるリアルイベントにも参加し、豊富な品揃えや利便性を伝える取り組みも実施。新しい集客の切り口も模索している。(BCN・大蔵 大輔)
 
※『BCN RETAIL REVIEW』2016年9月号から転載