日立マクセル、業界初、振動板にダイヤより硬い「Graphene」を使ったイヤホン

新製品

2016/08/26 16:37

 日立マクセルは、振動板の素材にダイヤモンドより硬いGraphene(グラフェン)を使用した、ハイレゾリューション・オーディオ対応のカナル型ヘッドホン「Graphene」2製品を8月25日に発売した。また同日、東京・代々木上原のカフェで、試聴会を開催した。


ハイレゾ対応ヘッドホン「Graphene」

 「Graphene」は、ステンレスボディの「MXH-GD200」とアルミニウムボディ「MHX-GD100」をラインアップ。日立マクセルライフソリューション事業本部事業企画部企画課の河原健介副主管は「ポタフェスに参加した際はブースに行列ができ、過去にないほどの手ごたえを感じた」と、新製品への期待を語った。
 

河原健介副主管

 最大の特徴は、業界で初めてグラフェンコート振動板を採用した新開発のドライバユニット。グラフェンは炭素同士の結合が強く、平面ではダイヤモンドより硬いといわれ、さまざまな分野で注目されている。製品名は、この素材に由来するもので、今後、グラフェンを使用した新たな製品の開発も考えているという。

 振動板をグラフェンでコートしたことで、硬さがノイズを抑制し、クリアな再生を実現した。伝播速度も速く、振動板全体が一体となって音を再生するので、特に高い周波数ですぐれた再現性を発揮する。さらに、レスポンスを速める軽さも得ることができた。
 

新開発のドライバユニットの分解図

 上位モデルの「MXH-GD200」は、ステンレス合金と高剛性ABS樹脂のハイブリッドボディ。ステンレス合金のハウジングは振動に強く、カーボン充填により硬度が高まることで音が引き締まり、不要な共振(ノイズ)を抑え、高精細な音を再生する。また、独立グランドケーブルを採用した。カラーはシルバー。
 

ステンレスボディの「MXH-GD200」

 アルミニウム合金とABS樹脂のハイブリッドボディの「MHX-GD100」は、アルミニウム合金のハウジングが振動を制御し、さらに樹脂で補強することでクリアな音質を生みだす。カラーは、ホワイトとブラックの2色。
 

アルミニウムボディ「MHX-GD100」のホワイト(左)とブラック

 どちらもバスポートを二つ実装することで、引き締まった低音を実現し、音に広がりを持たせた。再生周波数帯域は20~7万Hz。密閉性や装着感の異なる二種類のイヤーピースが付属する。
 

引き締まった低音を実現する二つのバスポート

 価格はともにオープン。税別の実勢価格は「MXH-GD200」が1万1800円、「MHX-GD100」が8980円前後の見込み。