ノートPC市場は激しい変動をみせている。例年は、3月の年度末需要、12月と1月の年末年始需要、といった季節変動がみられるが、ここ最近はその例年の動きが崩れていることが、家電量販店・ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」で明らかとなった。


 2018年4月を「100.0」とした販売台数指数を見ていくと、19年9月は10月からの消費税率引き上げに伴う駆け込み需要が発生し、台数指数は146.3を記録した(図1)。その反動減として翌10月の台数指数は57.5まで急落。しかし、20年1月のWindows 7のサポート終了を見据え、再び需要増に転じ、19年12月の台数指数は増税の駆け込み需要にほぼ匹敵する、144.0まで跳ね上がった。サポート終了当月にあたる20年1月の台数指数は更に上昇し182.4となるが、翌2月は反動減に見舞われた。

 3月以降は更に例年とは異なりる、新型コロナウイルスの感染拡大という未知の要素が加わった。外出自粛や緊急事態宣言の発令により、在宅勤務が推奨されたことを受け、ノートPCの需要が増加。3月の台数指数は118.8、4月は消費増税の駆け込み需要にほぼ匹敵する143.7に達した。

 ウイルスの感染拡大を避けるため、工場の操業が停止となったり、人員不足による生産規模の縮小など、需給バランスが完全に崩れている。更に各種部材の調達状況にも多大な影響がでている。このノートPCの特需はしばらく続くかもしれないが、感染拡大が終息するまでの期間に過ぎず、需要の予測を誤ると市場在庫がだぶつき、平均単価の下落に繋がる恐れがある。


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。