タブレット端末市場は2018年10月を底に回復へと転じ、19年2月以降は前年を上回る売れ行きとなっていることが、家電量販店・ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」から明らかになった。特に6月、7月はタブレット端末だけでなく、ノートPC、デスクトップPCも伸び率(前年同月比)はプラスで推移しており、Windows 7のサポート終了に伴う需要増が顕在化している。


 16年7月の販売台数を「100.0」としたタブレット端末の台数指数を算出したところ、新年度を控えた3月、ボーナス商戦の7月、12月に売れ行きが高まる季節変動がみえてくる(図1)。しかし、起点とした16年7月から18年10月のほぼ2年にわたり、指数は上下動を繰り返しつつ基調としては緩やかな右肩下がりで推移。市場は停滞感を強めていった。ところが、18年冬を前後して家電量販にも電子決済普及に向けてのキャンペーンが展開されたことで市況は好転。その後、反動減ともとれる落ち込みはあったものの、19年3月末に第5世代iPad miniが約3年半ぶりに発売となったことで、需要増が続いている。

 もう一つ、市況が好転した要因として、Windows 7のサポート終了に伴う買い替え需要が見逃せない。6月のWindowsアップデートに伴う、Windows 7サポート終了の通知ポップアップが表示されるようになるとPCの売れ行きは増大しており、同様にタブレット端末にも好影響が現われた。そこで、PCの代替として利用されるタブレット端末は、どの画面サイズであるか調べてみた。
 

 タブレット端末はアップルのシェアが高いこともあり、iPadの新製品の影響を大きく受けることは否定できない。それまでは1%にも満たなかった「11"台」の台数比率が18年11月には8.8%へと大きく高まったのは、11インチのiPad Pro発売が最大の要因だ(図2)。また、先にも指摘したように19年3月末の第5世代iPad mini発売で、1ケタ台にまで落ち込んでいた「8"未満」の比率が5月には2割へと回復。19年7月には第6世代iPad 9.7"が売れ筋の上位を独占したことで、このゾーンの比率は4割近くを占め、「9"台」がボリュームゾーンとなった。初代iPadから市場をけん引してきた9.7"の端末が、PCの代替として選ばれていると言える。

 ネットに接続されるデバイスは多彩だが、単に情報を閲覧したり、SNSができれば事足りるユーザーが増加傾向にある。こうした点から、より安価なタブレット端末に需要が集まる可能性もある。いずれにしても、Windows 7サポート終了に向け、PCやタブレット端末の販売増は当面続くことになりそうだ。


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。