交通事故に関する報道で、10月はドライブレコーダーの映像が毎日のように放映された。この影響もあってか、ドライブレコーダー市場は特需に沸き返っている。家電量販店・ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」によると、2017年10月の販売台数伸び率(前年同月比)は200%を超える。そこでBCNは、スマートアンサーを提供するコロプラと共同で、ドライブレコーダー購入意向に関するアンケート調査を11月に実施した。あおり運転や酔客によるタクシー暴行事件などが取りざたされるなか、その抑止にも効力があるドライブレコーダー。需要は続くのか、消費者は何を求めているのかを探った。

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 直近1年間の販売台数は、多くの月で前年比1~2割増と堅調な動きが続いていたが、10月の伸び率は235.9%と、急拡大した(図1)。BCNがドライブレコーダーの実売データの集計を開始(15年1月)して以降、過去最高の販売台数を記録した。また、平均単価は1万2000円台をキープしている。
 
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 この特需は盛んに報道されている今だけで、今後収束する可能性もある。そこでアンケート調査では、自動車所有者5117名に対し、現在自動車用に購入したい製品は何かを質問。その結果、33.4%が「ドライブレコーダー」と回答し、2番手の「カーナビ」(14.7%)を約20ポイントも上回り、トップとなった(表1)。この数値が示すとおり、当面は一定の需要が期待できることになりそうだ。購入の意向を示した回答者に聞いた購入時期については、「年末年始」が多かったことから、今後、1~2か月は家電量販店だけでなくカー専門店などでも活況を呈することなると推測できる。

 また、ドライブレコーダーを持っていない購入意向者である554名に、改めてアンケートを実施。買いたい理由を聞いたところ、「事故・違反の証拠として利用できると感じたから」「ドライブレコーダーの映像を使ったニュースを見たから」との比率が高く、ニュースをきっかけに、対策を講じようと考えている人が多い。一方で、まだ製品を購入できていない理由では、「どの商品がよいのか迷っているから」という回答が51.8%と、半数を超えて最も多かった(図2)。
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 確かにドライブレコーダーといっても、購入意向者の多くは、どのメーカーにどのような特徴があって、自分に合った商品がどれなのか、分かっていない。需要が高まっている今こそ、メーカーはニーズを正確に把握し、それに沿った製品の提供と訴求策が必要になってくる。各社にとっては、消費者の意識をしっかりと把握することが、市場をリードするポイントといえるだろう。(BCNアナリスト 山口渉)


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。