ソニーのウォークマン新製品! 最高峰の音質を追求した「WM1」シリーズ

 ソニーは3月25日に、携帯オーディオプレーヤー「ウォークマンWM」シリーズから、同社が長年培ってきたアナログとデジタルの高音質技術を結集した“Signature Series(シグネチャーシリーズ)”のフラッグシップモデル「NW-WM1ZM2」と、標準モデルの「NW-WM1AM2」を発売する。どちらも価格はオープンで、実勢価格は「NW-WM1ZM2」が40万円前後、「NW-WM1AM2」が16万円前後の見込み。

「NW-WM1ZM2」(左)と「NW-WM1AM2」

 「NW-WM1ZM2」「NW-WM1AM2」ともに、フルデジタルアンプ「S-Master HX」を搭載し、DSDネイティブ再生(最大11.2MHz)およびリニアPCM(最大384kHz/32ビット)のハイレゾ音源の再生に対応する。また、JEITA統一規格である直径4.4mmのヘッドホンバランス端子を備えている。

 オーディオブロックの電源のバイパスコンデンサーには、内部構造をチューニングしたFTCAP3(新開発高分子コンデンサー)を採用するとともに、据え置きオーディオ機での開発ノウハウを活かして耐振動性を高め、音質を向上した。また、新開発の大容量固体高分子コンデンサーによって急激な電圧低下を防ぎ、正確な信号出力を可能にすることでクリアかつ力強い低音域を表現する。

 ほかにも、すべての接合部に無鉛の高音質はんだを採用している。ヘッドホン出力のはんだ付け部や基板のクリームはんだなどには金を添加した高音質はんだを使用し、低位相ノイズ品の発振器における水晶片電極の金蒸着、基板上のオーディオ回路レイアウト最適化など、音質にこだわった設計となっている。

 高音質化機能としては、すべてのPCM音源を元データの情報量を損なうことなく11.2MHz相当のDSD信号に変換する「DSDリマスタリングエンジン」を新たに搭載したほか、AIによってリアルタイムに楽曲を分析し、圧縮音源を最適にハイレゾ相当の高音質にアップスケールする「DSEE Ultimate」を搭載し、最大192kHz/32ビット相当までのアップスケールを可能にした。

 Androidの採用と無線LAN接続への対応によって、Amazon MusicやApple Music、Spotify、YouTube Musicといったストリーミングサービスやダウンロードサービスを直接利用でき、PCがなくても音楽や動画などのコンテンツの再生や管理が可能となっている。また、ハイレゾ音質の楽曲を提供するストリーミングサービス利用時もそのままの高音質で楽しめる。

 OSはAndroid 11、対応無線通信はIEEE802.11a/b/g/n/ac準拠の無線LANとBluetooth 5.0。対応コーデックはSBC、AAC、LDAC、aptX、aptX HD、対応メモリカードはmicroSDXC/microSDHC/microSD。サイズは幅75.6×高さ141.4×奥行き20.8mm。
 
使用イメージ(NW-WM1AM2)

 「NW-WM1ZM2」は、本体に不純物を従来機種「NW-WM1Z」と比較して約4分の1に減少させた、純度約99.99%の総削り出し無酸素銅シャーシを採用し、無酸素銅の純度向上によって抵抗値をさらに低減し、伸びのある澄んだ高音や、クリアでより力強い低音域を実現した。また、アンプからヘッドホンへつなぐ内部ケーブルには、KIMBER KABLEの協力によって開発した4芯Braid(編み)構造の太いケーブルを使用することで、力強くなめらかな音質を実現している。

 ストレージ容量は256GBで、重さは約490g。

 「NW-WM1AM2」は、本体に総削り出しアルミシャーシを採用し、リアカバーの素材にも一体型のアルミを採用することで、低インピーダンス化と高剛性を両立するとともに、伸びと透明感のある音質を実現した。

 ストレージ容量は128GBで、重さは約299g。