ソニーの「REON POCKET」が大幅進化! 試して分かった別次元の冷却性能と機能性

レビュー

2021/05/22 18:00

 【木村ヒデノリのTech Magic #056】 昨年9月にご紹介したソニーの着るクーラー「REON POCKET(レオンポケット)」の新モデルが発表された。冷却性能も強化されたが、今回注目したいのはアパレル各社との連携で具体的な用途が増えた点だ。スポーツ用の新しいモードを搭載するなど、用途に特化した使い方ができるようになった。

昨年話題を呼んだソニーの「REON POCKET」に新モデルが登場。
旧モデルとほぼ同じデザインながら大幅な進化を遂げている

画期的製品だったが、ややぼやけていた用途

 2020年9月の記事にも書いた通り、REON POCKETはかなり印象の強い製品だった。ただし、リモートワークが進んだのも相まってビジネスマンが使う、という当初のコンセプトは不発だった。筆者も自宅で少しの期間使っていたが、「こういうシチュエーションですごく便利!」と言えるようなところがなく、徐々に使わなくなった。

 そうした点を踏まえてか、今回は新モデルのリリースとともに、DESCENTE(デサント)など複数のスポーツウェアメーカーと連携してゴルフウェアなどをリリース。機能にも「ゴルフモード」が追加され、これならゴルフの時に使ってみたいと思えるアプローチで攻めてきた。

 ゴルフであれば体温調節したいというニーズがあるし、夏冬ともに活用の機会がある。あえてターゲットを絞る形でも刺さるマーケティングに変更してきた点は機能向上を上回るメリットをユーザーに提供してくれる意味で大変良いと感じた。
 
新モデルでは接する面はステンレス製に変わり、より冷たさが感じられるようになった

レベルは四段階になり、WAVE機能も搭載

 旧モデルでは1~3+BOOSTだったモードは1~4の四段階に。レベル4では旧製品と比べて約2倍の吸熱性能を実現し、2分しか使えなかったBOOSTモードよりかなり便利になった。またWAVE機能(旧製品でも現在は利用可能)では、冷却のオンオフを繰り返すことで慣れからくる触感の麻痺を防ぐこともできるようになっている。また、内部部品にシーリングが施されたことで、旧モデルよりも防塵防滴性能が上がっている。ゴルフモードで使用する際には汗や埃などが侵入しやすいが、新モデルであれば気兼ねなく使うことができるだろう。
 
完全に防げるわけではないものの、ハードな環境下での信頼性が高まった

ファームウェアアップデートで給電しながら使える仕様に

 給電をしながら使えるようになったのも良い点だ。これは旧機種でも同様で、実用面でかなり有効なアップデートだと言える。夏場に装着して外出すると片道でバッテリーが切れてしまうことがあったが、外部バッテリーを使うことで1日中の運用も可能になる。こうした用途を想定して、ケーブルもL字タイプが付属しているので好感が持てた。

意外と差の出る1℃の差、WAVE機能でひんやり感はかなり持続

 サーモカメラで計測してみたところ、旧モデルBOOSTモードと新モデルレベル4では平均1℃程度の差があった。肌に接している部分の1℃の差は大きく、より涼しさを感じられた。屋外で利用するときなどはさらに違いが分かりやすいだろう。また、WAVE機能のおかげで、当初5分ほどすると感じづらくなっていた冷感が持続するようになった。新モデルではハードウェアのアップデートがされているが、WAVE機能や給電したまま使用できる機能などは旧モデル向けにも提供されている。
 
温度の上下はあるものの、平均的に1℃くらい新モデルの方が低い印象だった
(右:新モデル、左:旧モデル)

 旧モデル自体も前回のレビュー時よりはるかに使い勝手が向上しておりすばらしい。従来のソニー製品は新しいモデルにハード的なアップデートを盛り込みすぎて旧モデルが陳腐化してしまう印象があったが、今回は筐体もほぼ同じ、旧モデルにも機能が追加され、かつ旧モデルは9900円で販売続行と異例の扱いだ。これによってゴルフなどスポーツであまり使わない層は廉価なモデルを選ぶことができる。1万円を切ってくると一般ユーザーも手を出しやすいと思うので、今回の新旧併売モデルは勝ち筋なのではないだろうか。

DESCENTE GOLFなどとコラボ デザイン性でも妥協しない

 ガジェットとコラボしたゴルフウェアと聞くと、どうせデザイン性も何もないのだろうと考えがちだが、そこも抜け目がない。DESCENTE(デサント)やLe coq(ルコック)をはじめとするブランド力・デザイン力のある企業と連携し、発表されたウェアは高くても欲しくなってしまうクオリティに仕上がっている。
 
ポケット部から下部にかけてラインを入れたデサントのゴルフウェア

 また、ビジネス用途のシャツでは有名メンズセレクトショップのEDIFICE(エディフィス)とタイアップ。シャツ自体にポケットをつけることでインナーに装着時よりも冷却効率をアップさせる方法を提案している。さらにESTNATION(エストネーション)やFFFなどアパレル各社がガジェット装着部をデザイン性に昇華させた提案をしており、一般のユーザーが「夏涼しい機能性ウェア」として購入ができるようにしているのが面白い。
 
Tシャツもポケットを活かした斬新なデザインになっている

デメリットは外部電源の収納方法か

 残念だと言わざるを得ないのが外部電源の収納方法だ。Tシャツの場合は問題なさそうだが、ビジネスシーンやゴルフなど、ベルトをするようなケースでは、ケーブルをどこから出して外部電源に繋ごうか迷う。将来的にウェアの下端に、デザイン性を伴った専用のコード穴などを配置してくれればより利用しやすいだろう。

 個人的にはアクセサリでラインアップされるネックストラップが気に入っている。わざわざインナーを着なくともすぐに利用できるので、家や職場のデスクで使うスタイルにはおすすめしたい。
 
ネックストラップを使うといつでも使えて便利だ

 逆に冷感を最大限感じたい場合は、インナーや専用ポケットのついた服の方がピンポイントで一番効率の良い場所を冷やしてくれるのでこちらをおすすめしたい。DESCENTEのゴルフウェアを購入して次回のラウンドで使うことが待ち切れない筆者だった。(ROSETTA・木村ヒデノリ)

■Profile

木村ヒデノリ 
ROSETTA株式会社CEO/Art Director、スマートホームbento(ベントー)ブランドディレクター、IoTエバンジェリスト。

普段からさまざまな最新機器やガジェットを買っては仕事や生活の効率化・自動化を模索する生粋のライフハッカー。2018年には築50年の団地をホームハックして家事をほとんど自動化した未来団地「bento」をリリースして大きな反響を呼ぶ。普段は勤務する妻のかわりに、自動化した家で1歳半の娘の育児と家事を担当するワーパパでもある。

【新きむら家】
https://www.youtube.com/rekimuras
記事と連動した動画でより詳しい内容、動画でしかお伝えできない部分を紹介しています。

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