これが家庭用チェーンソーの最新形! デザイン・機能・価格の三拍子が揃った「STIHL GTA26」

レビュー

2021/01/09 18:30

【木村ヒデノリのTech Magic #038】 年末年始に念入りに大掃除をした読者でも庭の手入れまでは手が回らなかったという人は多いかもしれない。筆者の実家にも庭があるが、樹木があると意外と手入れが面倒だ。幹の直径が5cmを超えると、ノコギリで切るのも一苦労。そんな際に活躍するのが、今回紹介する「GTA26」だ。

 電動ノコギリは今までも販売されていたが、このサイズの「チェーンソー」はかなり珍しいのではないだろうか。STIHL(スティール)という大手プロ向けメーカーの製品にも関わらず、コンシューマーにも導入しやすい価格でリリースされている。リーズナブルで画期的な本製品を実際に使用し、実力を検証してみた。
 
チェーンソーとは思えない未来的なデザインの「GTA26」
 
グリップの左右に安全レバーがついているので親指か人差し指で押し下げてからトリガーを引く
 
バッテリー残量は手元で確認できる

画期的なデザイン性と衝撃のコスパ

 まず目を引くのはそのデザインだ。 他社の小型チェンソーがいかにも工具といったデザインであるのに対し、GTA26はかなりロマンのあるデザインになっている。刃先からやや弧を描くように伸びたグリップは使用時に力がかけやすく、デザイン性だけを考えて作られたのではないことがわかる。上部に突き出たオレンジ部分はキックバック(跳ね返り)が起こらないよう左手で支えるようになっており、素材もラバーで実用もしっかりと考えられた構造だ。
 
他社製のチェーンソーはいかにも工具といったデザインのものが多い

 ここまで完成度が高いと次に気になるのは価格だが、これにも驚かされた。同等製品が2万円以上する中で、GTA26はなんと税別1万7800円という衝撃価格。現在そのコスパの良さから生産が追いつかず、代理店経由の販売に限られているというのも頷ける。また、本体価格が安いと聞くと「どうせ消耗品で回収するビジネスなんでしょ?」と邪推してしまうがこの点もぬかりない。ソーチェーンをはじめとしたアクセサリの価格は以下の通りだ。
 
アクセサリー類もコンシューマーが予備として購入しておきやすい価格帯

 このように「これで本当に利益が出るのだろうか…」と心配になってしまうくらい親切な価格設定で、一般家庭の実情を考えても余裕があるし予備も買っておける。ここまで安く使いやすいラインアップは他社でも見つからないのではないだろうか。
 
 
オイルを供給する機構はないので、使い終わったら刃とプレートの間に専用オイルを塗り、少し回しておく
 
一式が入るケースも付属しているが、バッテリーは1本しか入らないのでカスタムが必要かもしれない

太い幹は切れるのか? バッテリーの持ちは?

 デザイン性と価格が素晴らしいのは前述した通りだが、機能性はどうなのだろうか。結論から言うと「10cmの枝は余裕、15cmの幹でも切り方を工夫すれば問題ない」という結果だった。このコンパクトさを考えれば文句のない結果だ。太い幹を切る際にどうしても刃の幅が必要になってくるが、GTA26はパワフルに切り込んでいけるので、挟まれるような切り方をしなければ15cmの幹も余裕だった。
 
枝というより「幹」といった太さも余裕を持って切ることができる

 筆者は集合住宅の緑化活動で、かなり大きな木を中心に試してみた。木の上に登って15cm程度の枝を落としたり、場合によっては木ごと伐採したりしたが、いずれも問題なく使えた。これを見ていた周りのメンバーも、最初は半信半疑だったものの、1日目の活動が終わるなり「これは、いくらくらいなのか?どこで買えるのか?」と質問責めにあったほどだ。

 こうなると最後の懸念点はバッテリーの持ちだが、2時間の緑化作業で大きな木を切り続けて2本でギリギリ足りるかなという状況。家庭で使うには1本あれば問題なく手入れができるだろう。ただ、バッテリー単体も税別3000円とかなり安いので、万が一のためにもう1本購入しておいてもいいかもしれない。

切り方のコツは多少必要 充電器の大きさがデメリットか?

 ほぼ弱点のないような製品だが、切り方に関しては少しコツが要るかもしれない。緑化活動のメンバーに貸して試したところ、グリップの仕方(右手で持ち、左手で上から押さえる)の関係上、押さえつけすぎて刃の回転が止まってしまうという事象が頻発した。

 止まってしまった際は一度止め、再度軽く当て始めれば切れるのだが、毎回止まってしまうと「使いづらい」と感じるメンバーも多かった。上部のハンドルを押さえずに片手で切るのは、かなり危険なのでおすすめできないが、左手は「添える」程度と考えるといいかもしれない。

 また、充電器の大きさもデメリットになりそうだ。バッテリーに比べかなり大きな本体で、充電できるのも1本だけ。予備バッテリーがあっても、1本ずつ充電しなければならず、少々面倒に感じた。おそらくコンセプトが「ガーデンカッター」なので、1本で事足りる、という設計になっているのだとは思うが、2本同時充電できるタイプがあると理想的だろう。

 アクセサリーも随時拡充されていくようで、最近では専用のホルスターも登場した。これまでは両手を使いたいシチュエーションで下に置くなどしていたので、このオプションはありがたい。筆者も早速購入して試し、結果は上々だが、やはり木の上に登るような動作は想定されていないようで、何回か落下してしまった。現在ホルスター自体が品薄なこともあり、代理店によってはオリジナルの革製ホルスターを提供しているところもあるのでチェックしてみて欲しい。
 
ホルスターがあるとより使いやすいが、純正以外も選択肢があるので調べてみて欲しい

 とにかく完成度が高く、コスパも良い製品だったので、2021年のキャンプでも活用してみようと思う。実際に使われている様子を確認したいという人は、YouTube(https://youtu.be/qbWWwMXzbIA)でもレビューを公開しているので、参考にしてもらえれば幸いだ。(ROSETTA・木村ヒデノリ)


■Profile

木村ヒデノリ 
ROSETTA株式会社CEO/Art Director、スマートホームbento(ベントー)ブランドディレクター、IoTエバンジェリスト。

普段からさまざまな最新機器やガジェットを買っては仕事や生活の効率化・自動化を模索する生粋のライフハッカー。2018年には築50年の団地をホームハックして家事をほとんど自動化した未来団地「bento」をリリースして大きな反響を呼ぶ。普段は勤務する妻のかわりに、自動化した家で1歳半の娘の育児と家事を担当するワーパパでもある。

【新きむら家】
https://www.youtube.com/rekimuras
記事と連動した動画でより詳しい内容、動画でしかお伝えできない部分を紹介しています。

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