国産「デニム×シルクマスク」登場、福井県と岡山県の繊維産地企業がタッグ

新製品

2020/10/26 13:30

 浴衣帯など和装製造の小杉織物とデニム衣料製造の青木被服は、コロナウイルスの再流行が懸念される今冬に向けて、小杉織物のシルク生地と青木被服のデニム生地を活用した「デニム×シルクマスク」の販売を両社のECサイトで開始した。日本を代表する繊維産地のコラボレーションによる商品開発を目指して提携。第1弾の製品となる。


 デニム×シルクマスクは、表地に青木被服のデニム生地を、裏地に小杉織物のシルク生地を使用。デニム生地は、糸の段階から染料を浸透させ色合いを保持する「反応染め」と呼ばれる特別な染色方法で織られたもので、何度洗ってもほとんど色落ちがしないのが特徴となる。染色に地元の小田川の上質な水を使用することで、滑らかな色合いときめ細やかな質感に仕上げている。

 シルク生地は、小杉織物の自社工場で織ったマスク専用のもの。独自の「特殊メッシュ織」技術によって、絹本来がもつ質感に加え、通気性と快適性が増すように工夫している。耳ゴムも自社工場で織っている。

 両社は、これまで受注生産を主軸としてきたが、コロナウイルスの影響で受注が激減。今春に自社の縫製技術を生かした布マスク製造およびECサイトでの直販事業にそれぞれ乗り出した。小杉織物の「涼やか絹マスク」、青木被服の「デニムマスク」は注目を集めている。