Huawei Technologiesが3月26日(日本時間)に最新Androidスマートフォン「HUAWEI P40」シリーズを発表した。ラインアップはP40/P40 Pro/P40 Pro+の3モデル。メインカメラはP40が3眼、P40 Proが4眼、P40 Pro+が5眼で構成されているのが特徴だ。現時点で日本での発売は未定だが、一足先にP40 Proの実機に触れることができたので、レビューをお伝えしたい。

3月にワールドワイドで発表された「HUAWEI P40 Pro」。日本での発売は未定。
価格は999ユーロ(約12万円)

「HUAWEI P30 Pro」からどう変わった?

 今回は参考として1年前に発表された「HUAWEI P30 Pro」を手元に用意した。いまだに最強のカメラスマホとして最新機種に見劣りしない同端末だが、後継機種ではどのような進化があるのだろうか。まず、外見から比較していきたい。

 有機ELディスプレイのサイズはP40 Proは6.58インチ(2640×1200、19.8:9)、P30 Proは6.47インチ(2340×1080、19.5:9)で数値上はP40 Proがやや大きい。ただP40 Proは上下のベゼルが狭くなっていることに加えて、左右のディスプレイがカーブした側面まで垂直に広がっているので、実際に並べてみると差はほとんど感じない。
 
サイズはP40 Proがわずかに大きいが、見た目にはそれほど違いは感じない(左がP30 Pro、右がP40 Pro)

 どちらも縦長で片手で持ってもフィットするのだが、P40 Proのほうがわずかに厚みがあり、手の小さい記者はややバランスをとるのに苦労した。細かい変更点ではあるが、ディスプレイ内蔵の指紋認証センサーはP30 Proより画面中央に寄り、片手で画面ロックを解除するのはずいぶん楽になった。認証スピードも約30%高速化しているとのこと。P30 Proに比べて、体感ではちょっと速いかなという印象だ。
 
指紋認証センサーの位置が中央寄りに。片手でもロック解除がしやすくなった(左がP30 Pro、右がP40 Pro)

 インカメラは、P30 Proではシングルレンズを中央に配置していたが、P40 Proは左隅に変更。やや幅は広がっているので、好みは分かれるかもしれない。スペースを確保したのは、3200万画素/f2.1のカメラだけでなく、深度やジェスチャーを認識するカメラ、センサーを搭載するためだ。セルフィ―による動画撮影が4Kに対応するなど、機能面の改善が図られている。

 背面のロゴやカメラのレイアウトはP30 Proを踏襲しているが、レンズやセンサーなどのカメラユニットは長方形の枠内に集約。上の段に超広角カメラ(18mm、4000万画素、f/1.8)、広角カメラ(23mm、5000万画素、f/1.9)、5倍望遠レンズ(125mm、1200万画素、f/3.4)、下の段にToFカメラ、色温度センサーを配置している。
 
背面はカメラユニットが集約され、すっきりとした印象に(上がP30 Pro、下がP40 Pro)

暗所&高倍率撮影がさらに鮮明に、実装間近の新機能にも期待

 P30 Proだけでなく昨年秋に発表された「HUAWEI Mate 30」シリーズのテクノロジーも生かされている。従来よりさらに大型化した1/1.28のセンサーは光をより多く取り込むことができるRYYB方式を採用。各社が競っている暗所撮影性能を大幅に高めた。
 
 
ほとんど光のない密室で撮影。P40 Proはオートモードでもくっきりと被写体を浮き上がらせることができた。ぬいぐるみのふさふさとした質感も生きている

 レンズを組み合わせることで可能になる高倍率撮影は、デジタルズームで最大50倍に対応(最上位機種のP40 Pro+は最大100倍)。P40 Proが優れているのはAIによって高倍率撮影した写真を見栄えよく整えてくれる点だ。P30 Proでも話題になった「月」に特化したモードはさらに磨かれていて、本機でも月の表面の模様まで鮮明に描写することができる。
 
P30 Proから搭載された「月」モード。Pシリーズの代名詞といえる機能はさらにブラッシュアップされている

 今回のレビューでは試すことはできなかったが、AIがベストな瞬間を認識して写真を切り出したり、写真内から指定したオブジェクトを除去したり、ガラスの反射をカットしたりできる「ゴールデンスナップ」も、今後のアップデートで実装される予定だ。発表会の紹介ではかなりインパクトのある機能に仕上がっていたので、こちらにも期待したい。

実際、Googleなしでどこまで使える?

 P40 ProはGoogleが提供するモバイルサービス(Gmail、Google Map、Google Draiveなど)には対応していない。アプリもGoogle Playストアからダウンロードすることはできない。それではどのようにカスタマイズするかというと、ファーウェイ公式のアプリストアである「HUAWEI AppGallery」を利用する。

 すでに170以上の国と地域、4億人のユーザーをもつアプリストアで、ラインアップはそれなりに豊富だ。ただ、Googleが提供するサービスをばっちりカバーできるかというと、まだそこまでは仕上がっていない。国と地域ごとに提供するサービスに差があるようなので、日本ではこれから本格的にテコ入れが行われるのだろう。
 
HUAWEI AppGalleryのアプリランキング。Apple StoreやGoogle Playストアとはだいぶ顔ぶれが異なる。新着アプリには「メルカリ」や「U-NEXT」などが追加されていた。今後の充実に期待したい

 同社は4月10日に日本で初めてGoogle非対応スマホの「HUAWEI Mate30 Pro」を発売した。これはHUAWEI AppGalleryの日本市場向けチューンアップを加速させるという意思の表れでもあるだろう。カメラや機能はどれも現行モデルのトップレベルであることは疑いようがない。安心して日本のユーザーが購入できるよう、独自アプリストアの洗練と外部要因の解消がなされることを期待したい。(BCN・大蔵大輔)