象印の「炎舞炊き」、独自IH制御で大火力炊飯を実現

新製品

2019/06/19 20:30

 象印マホービンが6月21日に発売する圧力IH炊飯ジャーの最上位モデル「炎舞炊き NW-KB型」は、昨年から搭載している業界初の「ローテーションIH構造」を進化させた。本体底の三つのIHヒーターが独立制御することで、理想の炊飯とされるかまど炊きの炎の「ゆらぎ」を再現しながら、従来機種比で4倍以上(単位面積当たり)の大火力の炊飯を実現した。5.5合炊きのNW-KB10の価格はオープンで、税別の実勢価格は12万円前後の見込み。

象印マホービンの「炎舞炊き NW-KB型」

 通常の炊飯器の本体底IHは、一つのヒーターで釜全体を加熱する。ローテーションIH構造は三つの底IHヒーターが独立して輪番するように加熱するため、内釜の中に複雑な対流が発生して米と水が絡み合いながら炊き上げる。加熱の偏りによるご飯の炊きムラが抑えられるのだ。
 
従来の本体底IH(左)と「ローテーションIH構造」(右)

 新製品では、炊飯時に米がα化されて甘みが増す「中パッパ」の工程で、三つの底IHヒーターが段階的に加速するようにプログラムした。具体的には、通常の10秒間隔から5秒間隔で切り替わるようにした。

 このときの単位面積当たりの火力が、従来の3.0W/cm2から12.5W/cm2へと4倍以上になり、ご飯の甘みが増すようになったというわけだ。
 
「鉄 ~くろがね仕込み~ 豪炎かまど釜」

 内釜は、素材を見直した「鉄 ~くろがね仕込み~ 豪炎かまど釜」を採用。IHと相性がよく発熱効率と蓄熱性が高い素材である鉄を中心に、蓄熱性と耐久性に優れたステンレスで挟んだ。

 そして内側には、釜の中までしっかり熱が伝わる熱伝導性の高いアルミの構造したり、内釜の淵の部分を厚くすることで熱が逃げないようにするなど、ローテーションIH構造で生まれた大火力を、釜の中の米や水にしっかりと伝えるように工夫した。