カシオ計算機が8月末に発売した電子キーボード「LK-511」。これまで、カシオ計算機が手掛けてきた光ナビゲーション搭載の電子キーボードは、“子ども向け”といった印象が強く、実際のユーザーも子どもが多かった。しかし、LK-511は一味違う。「光ナビゲーション」だけでなく、同社で初めてスマートフォン(スマホ)やタブレット端末と連携する「アプリリンク」機能を搭載。基本機能も拡張し、想定するユーザー層の幅が広がった。

電子キーボード「LK-511」

 LK-511は、専用アプリ「ソングバンクプラス」と連携することで、曲をダウンロード購入して収録曲を増やすことのできる新製品。本体に内蔵した200曲に加え、200曲まで追加できる。1曲240円で販売している。今月ラインアップを200曲追加し、その後は毎月数曲ごと増やしていく。

 USBケーブルでスマホやタブレット端末などのデバイスと接続すれば、デバイスの画面上でゲーム感覚で練習できる。曲に合わせて画面の上から降ってくるアイコンが、規定のラインに達したタイミングで、キーボードの該当する鍵盤をタイミング良く弾くと高評価になる。片手・両手どちらにも対応。曲が終わった後の採点は、SNSなどで共有できる。
 
専用アプリ「ソングバンクプラス」の練習画面は、まるで音楽ゲームのよう
 
デバイスを接続するとアプリレッスンモードになる

 光ナビゲーションは、曲の進行にあわせて次に弾くべき鍵盤が光る機能。LK-511は、習熟度に合わせた3段階の「ステップアップレッスン」機能を備える。1段階目では、まずお手本を聞いて覚える。2段階目では光る鍵盤を追いかけて弾く。正確な鍵盤を弾くまで曲は進まない。3段階目では、鍵盤は光らなくなる。
 
曲の進行にあわせて光る鍵盤を追いかける

 キーボードの液晶には、どの指で次の鍵盤を弾けばいいのかを表示するとともに、音声でも案内。正しい指使いを身に付けることができる。フレーズごとに練習することも可能だ。また、LK-511には、さらに初心者向けの「らくらくモード」を搭載。曲に合わせてリズム良く鍵盤を弾けば、どの鍵盤を弾いても正しい鍵盤を弾いた音がする。

 ハイエンドモデルにも搭載している「AiX音源」を採用したことで、音色と豊かな表現力を実現。想定価格は3万2000円前後だ。アプリリンク機能を搭載しない「LK-311」も同時に発売する。こちらの想定価格は2万2000円前後。

コミュニケーションツールにもなる電子キーボード

 また、ギターコードなどを習得したことがあれば、コードを弾くだけで自動でメロディを生成する機能も面白いだろう。オープニングやエンディングも生成できるので、“いい感じ”に曲を演奏できる。付属するマイクを使えば、弾き語りもできる。

 さらに、アプリとの連携はゲームで遊ぶ感覚で演奏を楽しめるだけでなく、採点結果を共有できる機能によって、親子での競い合いや、孫と祖母との競争など、お互いのモチベーションも高められる。録音機能などを使って、旋律と伴奏を親子で分担する使い方も考えられる。

 LK-511は、使い方次第では、コミュニケーションツールとして活躍するだろう。初心者がピアノを始める足掛かりになるだけでなく、「昔は音楽に携わっていた」という層が、再び音楽を楽しむきっかけにもつながりそうだ。(BCN・南雲 亮平)