三菱の録画テレビ「REAL」BHRシリーズは、2009年の誕生から今年で10年を迎える超ロングランのシリーズだ。それだけ多くのユーザーに支えられてきたことと、1台で録画予約、再生、ダビングが簡単にできる使いやすさが特長だ。

 HDDとBDレコーダーをテレビ本体に内蔵した「録画テレビ」はシャープやソニー、東芝、パナソニックなどの競合も発売していたが、今では三菱だけが発売するオンリーワン製品である。ここでは、2018年5月24日に発売の40型「LCD-A40BHR10」(価格はオープンで、税別の実勢価格は15万円前後)と、32型「LCD-A32BHR10」(同13万円前後)の新製品を中心に紹介していこう。
 
三菱の液晶テレビ「REAL」LCD-A40BHR10

白物家電のコンセプトをテレビに持ち込んだ

 三菱電機 京都製作所のAV営業統轄部 商品企画担当課長の別府智氏は、開発当初から使いやすさをコンセプトにした製品であることを明かす。「エアコンの営業部長が京都製作所の営業部長になり、年配のお客さまや家族のだれでも使いやすい白物家電のようなコンセプトのテレビを開発する方針が示された」と語る。そのコンセプトで10年間改良を重ねてきたのだから、使いやすいのは当然といえば当然だ。

 同社が実施した購入者調査(2015年11月~17年5月)では、「非常に満足」「満足」「まあ満足」と回答したユーザーは95.6%に上った。発売から18年3月までの累積出荷台数は143万台を突破。それだけ満足度の高いテレビであることを示している。

 例えば、自分の見たい番組と家族の見たい番組の時間が重なってしまっても、地デジ/BS/110度CSデジタル対応チューナーを2基内蔵しているので、2つの番組を録画しながら、別の番組を視聴できる。HDDの容量は1TBで、最大約1080時間の録画が可能なので録画が途切れる心配もない。

 録画テレビの購入で顧客が抱くのが「BDやHDDだけ壊れたらどうするの?」という不安だが、「REAL」LCD-A40BHR10はHDDやBDドライブだけを交換することができる設計なので、修理期間中もテレビは見られる。サービスマンによる顧客宅での出張修理なので、ユーザーがテレビを修理に持ち込む手間もない。こうしたサポート面の安心感も、顧客満足度の高さにつながっているのだろう。

毎日使っても疲れないリモコン

 白物家電並みの簡単さは、毎日使うリモコンにも反映されている。録画機能を搭載していながら、一見しただけでボタンの数の少なさがお分かりだろう。スライドすると録画や再生用の細かいボタンが出てくるということがない。「グット楽リモコン」の名前が示すように、ボタンが少ないながらも、いろんなことが簡単にできてしまう。ちなみに、電池込みで約120gの軽量なので毎日使ってもストレスを感じない点も、店頭で持ってその軽さを確かめたい。
 
約120gと軽量な「グット楽リモコン」

 では、リモコンでよく使う機能を中心に、使い方をみていこう。予約する際は、リモコンの予約ボタンを押すと電子番組表が表示され、録りたい番組にカーソルを移動して「決定」ボタンを押すだけのわずか2ステップ。単体のレコーダーなどでは予約番組を選んだら詳細設定画面が表示され、そこで予約を決定する3ステップが多い。
 
よく使う番組予約ボタンを中央に配置

 また、番組を見ているときにメモとして録画したくなったときは、電子番組表を開く必要がない。「一発録画」ボタンを押すだけでHDDの録画がスタートするからだ。レコーダーを立ち上げている間に録りたいシーンが終わってしまうという失敗はない。「一発録画」は、番組の終了時間になったら自動で録画をストップしてくれるのもうれしい。

スポーツ番組「イライラ」や転居時の「心配」も解消

 録画した番組を「見る」際も、顧客視点の便利さが徹底されている。例えば、サッカーやボクシングなどは試合がスタートするまで過去のシーンや振り返りの時間が長かったりする。そんなときに、リモコンの「青」ボタンの「シーン検索」を使うと便利だ。シーンの変わり目に自動でチャプターが打たれ、しかもシーン別にサムネイル(小さい画像)が表示されるので、一気に試合開始のあたりに飛んで視聴できる。ちょっとした視聴時間の短縮で、得した気分を味わいたい。

 予約同様に、録画した番組を見る際も2ステップの簡単さが徹底している。「見る」ボタンで録画一覧を表示し、番組を選んで「決定」を押すだけなのだ。

 さて、テレビの下にBDレコーダーなどを置かなくてもいいのが、録画テレビのいいところ。テレビ台の下がすっきりすると部屋が広く感じられるものだ。また、なんといっても「REAL」は背面のコードがアンテナ線と電源コードの2本だけなので、テレビの後ろを掃除するときにコードが邪魔にならず、スイスイと掃除できる。
 
HDDやレコーダーが内蔵なのですっきりして部屋も広く感じる

 背面のコードが2本だけというのは、引っ越し時にも役立つ。デジタル機器の接続が苦手な女性などが、転居した先で自分で接続できるほどの簡単さで、引っ越したその日からテレビが視聴できる。
 
オールインワン録画テレビ「REAL」と一般的なテレビとレコーダーの配線(右)の比較。
電源ケーブルとアンテナケーブルの2本だけで済むので、転居先でも自分で接続できるし、掃除も簡単

セリフが聞き取りにくくないですか?

 最後に、最近の薄型テレビでよくある不満が、音が聞き取りにくいというもの。画面は大きくてキレイだが、フレームが細くなった分、スピーカーが下向きになっていて、音が貧弱なのが理由だ。三菱は音響スピーカーのDIATONEで培ったクリアな高音質技術で、こうした課題も解決してくれる。
 
DIATONEで培ったクリアな高音質技術を反映した「前面スピーカー」

 録画テレビ「REAL」では、テレビの正面から見ると前に細いスピーカーの穴があることが確認できる。正面から音が出るので聞き取りやすい。それだけでなく、通常は細い穴から音を強引に出力すると、こもった音になってしまうが、「REAL」は回路技術により、音の周波数や位相を補正することで細長い開口部からこもることなくクリアな音を出しているのだ。

 さらに新機能の「声ハッキリプラス」は、従来から好評の「声ハッキリ」機能を進化させた。従来は年齢を重ねると聞き取りにくくなる高音域の周波数を補正して高域を出力できるようにしていた。しかし、これではさらに年齢を重ねると、いくら高域を補正しても聞こえにくいことが分かった。そこで「声ハッキリプラス」では、聞こえやすい周波数帯で補正するようにした。

 具体的には、音声の左右で差がある部分は「BGMなどが流れている」と判断して音量はそのままにし、左右で差が少ない部分はアナウンサーや台詞など「人が話している」と判断して音量を大きくする。つまり、左右の音のバランスの違いから、音楽なのか人の声なのかを自動で判別して補正することで、人の声がハッキリと聞こえるようになるのだ。音が聞き取りにくいと感じている人にも配慮した優しい機能である。

 10年かけて白物家電のような簡単さを探究してきた三菱の録画テレビ「REAL」には、オンリーワンならではのユーザーから支持され続けられた気配りの利いた機能が、いたるところに搭載されている。