「iPhone 6」「iPhone 6 Plus」発売で各キャリアが記念セレモニーを開催

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2014/09/19 16:14

 国内の通信大手3キャリア(ソフトバンクモバイル、KDDI、ドコモ)は、9月19日、都内の店舗で「iPhone 6」「iPhone 6 Plus」の発売を記念するセレモニーを開催した。

 恒例の新iPhone発売記念セレモニーでは、熱狂的な盛り上がりだけでなく、各キャリアが打ち出すセールスポイントも見どころの一つ。それぞれのイベントの模様とキャリアの意気込みをレポートする。
 

4.7インチの「iPhone 6」と5.5インチの「iPhone 6 Plus」
 

通信速度&顧客満足度No.1を標榜するソフトバンクモバイル



 iPhone販売が6年目のソフトバンクは、ソフトバンクショップ表参道でセレモニーを開催。8時の開店前には、200人以上のユーザーが列をつくった。開店20分前には、ソフトバンクの宮内謙副社長とタレントの神田沙也加さん、そして感情認識パーソナルロボット「ペッパー」が登場。発売を待つ人々から大きな歓声が上がった。
 

左から、ペッパー、宮内副社長、一番乗りのユーザー、神田沙也加さん

 カウントダウンイベントで、宮内副社長は、「通信速度に関しては調査方法の違いから各社がNo.1を主張しているが、ソフトバンクは全国400万件のデータを用いたビックデータからNo.1であることを実証している。直近の顧客満足度調査でもNo.1を獲得した。このあたりは、長年iPhoneを販売していればこそだ」と強みをアピール。他社と競合する機種変更・乗換え割引については、「やりすぎですかね」と自信をのぞかせた。先日発表した日本国内と同じ料金で通話・通信ができる「アメリカ放題」も、新iPhone発売と同時にスタート。今後も独自のサービスで、他社との違いを明確にしていく。
 

iPhone販売の「老舗」として自信をみせる宮内副社長

 ソフトバンクのiPhoneユーザーである神田沙也加さんは「アメリカに行くと、空いた時間にYouTubeを見ていることが多いので、『アメリカ放題』は本当に助かります」とコメント。「『6』と『6 Plus』なら、『6』がほしい」という神田さんに、宮内副社長は「それなら、『6』は沙也加さんに『6 Plus』はお母さんに」と、それぞれ一台ずつをプレゼントした。
 

プレゼントされた新iPhoneに喜ぶ神田沙也加さん
 

キャリアアグリゲーション対応でLTEの高速化をアピールするau



 KDDI(au)は、表参道の直営店舗「KDDI デザイニングスタジオ」で「iPhone 6」「iPhone 6 Plus」の発売イベントを開催した。
 

午前8時に発売

 発売開始の約20分前には、KDDIの田中孝司社長が「通信キャリア3社の『iPhone 6』と『iPhone 6 Plus』は、同じ製品だ。これからはネットワークの競争になる。キャリアアグリゲーション、WiMAX 2+、800MHzプラチナバンドのすべてに対応する『全部入り』はauだけ。ネットワークの違いを見てほしい」とアピールした。
 

ネットワークの優位性を語る田中孝司社長

 発売イベントには、auのCMに出演する松岡修造さんと福士蒼汰さん、「宣伝部長」のでんぱ組.incも登場。「iPhone 6」「iPhone 6 Plus」それぞれ一人目の購入者のシャツにサインをするなどして、イベントを盛り上げた。東京のほか、名古屋・大阪・福岡でも発売記念イベントを開いたau。大阪の会場には、松岡さんや福士さんとともに、auのCMに出演する杉咲花さんが駆けつけた。
 

左から、auのCMに出演する松岡修三さん、福士蒼汰さん、「宣伝部長」のでんぱ組.inc

 記者から「iPhone 6」の発売で始まった3キャリアの下取り競争キャンペーンへの意見を求めらると、田中社長は、「お客様が、より早く機種変更していただけるよう考えた。他社からの乗換えに関しては、他社のサービスに対抗するために用意した。まず、ネットワークの違いをみていただきたい。キャリアアグリゲーションに対応したことで、対応エリアではコンスタントに60Mbpsくらいの通信速度が出ると思う。これまでに比べ、LTE通信が120%楽しめるようになった」と話した。
 

150Mbpsに対応するLTEで他社との差別化を図るドコモ



 ビックカメラ有楽町店近くのドコモショップ丸の内店で発売セレモニーを開催したNTTドコモ。2013年の「iPhone 5s/5c」でiPhoneの取扱いを開始したドコモにとって、2回目のiPhone発売セレモニーだ。昨年は事前予約を受け付けていなかったために300人近い行列ができたが、今年は予約を始めたこともあって、午前7時時点で30人ほどが並んだ。
 

加藤社長が一人ひとりにパンとジュースを差し入れ

 それでも、一番乗りの40歳の男性は、15日の20時から並んでいたという。NTTドコモの加藤薫社長は、長時間並んで「iPhone 6」「iPhone 6 Plus」の発売を心待ちにしてくれた人たちに、パンとアップルジュースを手渡しで差し入れた。
 

左から、堀北真希さん、加藤薫社長、一番乗りのユーザー、渡辺謙さん

 発売記念セレモニーでは加藤社長のほか、テレビCMに出演する俳優の渡辺謙さん、女優の堀北真希さんが駆けつけ、新型iPhoneの発売までをカウントした。
 

「5sのときよりユーザーの反応が良い」と語る加藤社長

 セレモニー終了後の取材に、加藤社長は「3社横並びで販売するが、ネットワークで差異化する。ドコモのフルLTEは150Mbpsに対応し、速く、広い豊富なネットワークを提供する」と話した。また、初動の手応えについては、「『iPhone 5s』よりも手応えを感じている。人気は『iPhone 6』のほうがややある」とした。先達のソフトバンク、auと戦うドコモ。「ネットワークも料金もサービスも、ドコモと長くつきあおうと思っていただけるよう頑張る」と意気込みを語った。