ベルリンで「IFA2014」が開幕 展示スペースの拡大で史上最大規模に

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2014/09/04 19:34

【ドイツ・ベルリン発】ドイツの首都・ベルリンで、世界最大のエレクトロニクスショー「IFA2014」が、現地時間の9月5~10日の6日間にわたって開催される。IFAは、一般来場者向けのイベントという側面だけでなく、世界中から多くのトレードビジターが集まる商談の場としての顔をもっている。昨年は約24万人の来場者を記録したが、IFAのスタートから90周年の記念開催となる今年は、その記録更新が期待される。

IFA2014会場となるメッセ・ベルリン

IFA2014会場となるメッセ・ベルリン

 今年は「コンシューマ・エレクトロニクス」「IT・モバイル」「ホームアプライアンス」を中心に、1538社が出展。メッセ・ベルリン会場内に新ホールの「CityCube」がオープンしたことから、実質の展示面積はこれまでの記録を3%上回る14万9500m2に拡大。史上最大の規模になる。 

今春オープンした新ホール「CityCube」

今春オープンした新ホール「CityCube」。サムスンが大規模な展示ブースを設けるほか、各種カンファレンスを開催する

 現地時間の9月3~4日の2日間は、メディア向けのプレイベント期間だ。ソニーやパナソニックがカンファレンスを開催するほか、サムスンやフィリップスなど海外ブランドの発表にも注目が集まる。さらに、初日の3日13時からは、IFAを主催するメッセ・ベルリンがオープニング・プレスカンファレンスを実施した。

 登壇したメッセ・ベルリンのクリスチャン・ゲーケCEOは、「IFAは、2008年から13年までの間に、世界各国からのメディアは67%増加、トレードビジターは107%増加して、グローバルなイベントに成長を遂げた。いまやIFAは、エレクトロニクス業界でNo.1のポジションを確固たるものにした」とIFAの成長をアピールした。 

メッセ・ベルリン社CEO クリスチャン・ゲーケ氏

メッセ・ベルリン社CEO クリスチャン・ゲーケ氏

 IFAは、出展する各社が年末・クリスマスセールに向けて力を入れる新製品のお披露目の場としても注目を集める。ソニーやパナソニックからは、4K・ハイレゾ関連を中心とした主力製品の発表が予想される。

 また、近年のIFAは、スマートフォンやタブレット端末など、IT・モバイル関連製品のショーケースとしての役割も強めつつある。昨年はソニーの「Xperia」シリーズやサムスンの「GALAXY」シリーズの新製品が、IFAでベールを脱いだ。今年も両社のほか、LGやファーウェイ、ASUS、レノボなど、日本でもおなじみのブランドが出展していることから、モバイル関連の展示もかなりの賑わいをみせるだろう。

 今年は、IFA期間中に併催する会議イベント「IFA+ Summit」がスタート。会期は9月8~9日の2日間で、「Next Level of Thinking」をテーマに六つのセッションを開催し、業界の今後を展望する。