二人に一人はスマートフォン、ユーザー満足度は「GALAXY S II」がNo.1

特集

2011/08/11 11:00

 スマートフォンの利用者が増えている。BCNランキングでは、今年6月、携帯電話全体に占めるスマートフォンの販売台数構成比は50%を超えた。新製品に限れば、二人に一人がスマートフォンを使っていることになる。では、その使い心地はどうなのか。BCNが実施した主要スマートフォンのユーザーを対象とした「スマートフォンユーザー満足度調査」で、最も満足度の高い端末がサムスン電子の「GALAXY S II SC-02C」であることがわかった。

7月のスマートフォン販売構成比は58.8%に



 図は、BCNランキングの携帯電話全体に占めるスマートフォンの販売台数構成比だ。2011年6月は、スマートフォンの構成比が52.9%となり、初めて携帯電話の構成比を上回った。


 スマートフォンは、昨春から市場規模が拡大し続けている。昨年6月、アップルiPhone 4」の登場まで10%台だったスマートフォンの構成比は、7月以降は20%を超え、年末商戦には、サムスン電子「GALAXY S SC-02B」、シャープ「IS03」、富士通東芝モバイルコミュニケーションズ「REGZA Phone T-01C」など、Android OS搭載のスマートフォンが相次いで登場。構成比は、12月に48.1%まで急成長した。

 今年に入ってからやや勢いは衰えたものの、40%台をキープ。春にNTTドコモからNECカシオモバイルコミュニケーションズ「MEDIAS N-04C」、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ「Xperia arc SO-01C」、KDDIから国内初のWiMAXに対応したHTC「htc EVO WiMAX ISW11HT」という新製品の発売で、3月と4月は再び45%を超える水準に高まった。

 夏モデルに、NTTドコモがサムスン電子「GALAXY S II SC-02C」をはじめ、NECカシオモバイル「MEDIAS WP N-06C」やソニー・エリクソン「Xperia acro SO-02C」など9機種、KDDIが「iida」ブランドで初となる「INFOBAR A01」を含めて6機種、ソフトバンクモバイルがテンキーを搭載したシャープ「AQUOS PHONE THE HYBRID SoftBank 007SH」などを発売。6月に50%を超え、7月には58.8%に達している。


「GALAXY S II」に「満足」の利用者が93.5%



 ラインアップの充実で選択肢が大幅に増えたスマートフォン。では、利用者は自分が使っているスマートフォンに満足しているのか。BCNは、7月29日~7月31日、BCNランキングの機種別販売台数で上位に入っているスマートフォン8機種の利用者を対象に、「スマートフォンユーザー満足度調査」を実施した。1機種あたり200人に対してウェブアンケート方式で、個人用として使っている端末について聞いた。

 「総合的な満足度」は、利用者の93.5%が「非常に満足」「満足」「まあ満足」と答えた「GALAXY S II SC-02C」がNo.1だった。以下、「iPhone 4」が92.5%、「Xperia acro SO-02C」が89.5%、「INFOBAR A01」が87.0%などと続く。


 1位の「GALAXY S II」は、デュアルコアCPUの搭載で、インターネットの閲覧やアプリケーションの起動、動画再生などがスムーズに利用できる高スペックに加え、約4.3インチで800×480ドット(WVGA)の有機ELディスプレイ「Super AMOLED Plusディスプレイ」で、高精彩映像を表示。OSはAndroid 2.3で、サムスン独自のユーザーインターフェースで使いやすさを追求している。

 「GALAXY S II」は、起動・レスポンスの速さなど「反応のよさ」(86.0%)、「バッテリの持続性」(48.5%)の項目では、他機種を大きく上回った。さらにフリー回答では、「PC同様にインターネットを楽しめる」「インターネット接続が速い」など、アンケート項目でも評価が高かった「反応のよさ」を賞賛する声や、ディスプレイについて「画面がきれい」「画面が見やすく、写真などが非常にきれい」、デザインについて「薄さがいい」などの声が上がった。

GALAXY S II SC-02C
フリー回答では、反応のよさに加え、ディスプレイやデザインに対する評価も高かった

 93.5%という総合満足度は、「GALAXY S II」のユーザーが日常生活で実用度を高く評価していることを示している。しかもBCNランキングによれば、「GALAXY S II」の人気は非常に高く、いわゆる発売直後の“初速”は、「iPhone 4」の発売初日の販売台数と比較すると、「GALAXY S II」の発売初日は1.75倍、5日目は4倍だった。“ユーザー予備軍”が、いかに発売を待ち焦がれていたか、わかる数値である。


 飛ぶ鳥を落とす勢いのスマートフォン市場。今後も、ユーザーを満足させる端末が続々登場し、機能だけでなく、使用感でも携帯電話との垣根はどんどん取り払われていくだろう。どんな端末が登場するのか、期待しながら見守りたい。(BCN・佐相彰彦)


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割をカバーしています。

■調査概要 

(1)調査地域:全国
(2)対象スマートフォン購入者
GALAXY S II SC-02C/MEDIAS N-04C/Xperia arc SO-01C/Xperia acro SO-02C/iPhone 4(16GB/32GB)/MEDIAS WP N-06C/Xperia acro IS11S/INFOBAR A01
(3)対象人数 1機種あたり200人
(4)抽出方法 パネルから条件該当者を抽出
(5)調査方法 インターネット調査
(6)調査時期 2011年7月29~7月31日