「BCN AWARD 2011」特集 勝負の行方はこれから、波乱の新ジャンル

特集

2010/11/01 21:02

 PC・デジタル製品の年間販売数量No.1メーカーを称える「BCN AWARD 2011」を2011年1月に控え、店頭は年末商戦に向けてさまざまなジャンルで各メーカーから新製品が発売され、競争は激しさを増している。今回は、「BCNランキング」から、注目の新ジャンルを中心にピックアップし、シェア争いの「今」を検証しよう。2010年1月1日~10月24日の累積シェアでレポートする。

シェア1.7ポイント差のBDプレーヤー、競争激化へ



 DVDに代わり、記録メディアの覇権を握りつつあるBD(ブルーレイディスク)。各メーカーは、こぞって搭載製品を発売している。レコーダーばかりに目が行きがちだが、テレビではなく、映画ソフトを中心に楽しむ人に人気なのがBDプレーヤーだ。レコーダーよりコンパクトで、価格も手頃。「自宅で高画質・高音質の映画を楽しみたい」という人を中心に、人気を集めている。

 各社の競争は、まさにデッドヒートの様相を呈している。2010年1月1日から10月24日までのシェアは、1位がパイオニア、2位がソニー、3位が東芝。1位と2位の差は、わずか1.7ポイントだ。台数がはける年末商戦を控え、まだまだ勝負の行方が分からない状況である。 


人気急上昇のミラーレス一眼パナソニックが40%以上のシェアを獲得



 安定した人気をもつデジタルカメラ。なかでも、ここにきて「ミラーレス一眼」の存在感が大きくなっている。「コンパクトデジカメのように小さく、軽く、さらにレンズの交換ができて、一眼レフ並みの写真が撮れる」という特徴が、コンパクトデジカメ、一眼レフ双方のユーザーを魅了している。現時点では、トップのパナソニックが40%以上のシェアで圧倒。2位と3位は、オリンパスと、今年6月に参入したばかりのソニーが激しい競争を繰り広げている。 


手軽さが売りのPND、三洋が鼻差でトップ



 クルマにカーナビがあるのが当たり前になったいま、小型・軽量で手軽に持ち運べるナビとして人気なのが、PND(ポータブル・ナビゲーション・デバイス)だ。車内でカーナビとして使うだけでなく、車外に持ち出して使うシーンが増えている。家でドライブコースを調べたり、徒歩モードに切り替えて散策に使ったりするなど、用途は広い。1位は三洋電機でシェア30.0%。ただし、2位のソニーが28.3%にまで迫っている。年末商戦に向けて、鼻差の勝負が続きそうだ。 


手頃な価格とエコポイントで人気の液晶テレビ、続く店頭の賑わい



 来年3月末まで延長が決まったものの、12月以降はポイントが半減する家電エコポイント制度。液晶テレビ市場は、デジタル放送化の波と、この制度変更前の駆け込み需要で、ますます拡大傾向にある。BCNランキングによれば、2010年9月の販売台数は前年同月の約3.5倍。40インチ以上のリビング向けも好調だが、とくに2台目需要の40インチ未満のモデルが伸びてきている。40インチ未満では、1位がシャープ、2位が東芝、3位がパナソニックと続いている。 


電子書籍の「自炊」で注目のスキャナ、シェア争いにも注目



 アップルの「iPad」を皮切りに、メーカー各社が力を入れ始めたスレート。電子書籍リーダーとしても期待されるデバイスの登場で、にわかに注目を集めているのが、紙の本をスキャナで読み込んで、自分で電子書籍をつくってしまう「自炊」だ。自炊に不可欠な道具、スキャナの1位は、PFUが堅持。大量の紙を一度に読み取るのに適した「シートフィード型」が自炊に適していることで、ユーザーを増やしている。ただし、2位のキヤノンとは1.3ポイントと僅差で、今後のシェア争いに注目だ。 


ムダを省くホームソフトテクニカルソフトが堅調



 2008年からの世界不況で、給料の大幅減やボーナスカットなど、多くの国民がダメージを受けた。今年に入ってからは明るさが戻りつつあるが、先行きの不透明感は拭いきれない。堅実な生活の基本は、ムダを省くこと。使ったお金の管理をきっちりと行わなければならない。それを支えてくれるのが「ホームソフト」だ。トップはテクニカルソフトで、シェア40.0%。ソフト市場が成熟期に入っているにもかかわらず、堅調に販売を伸ばしている。忘年会やお歳暮など、何かと出るものがかさむ年末に向けて、ホームソフトのユーザーが増えることにも期待がかかる。(BCN・佐相彰彦) 



*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店からPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで129品目を対象としています。

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