「フィッシング跡地」に警告を表示する国際プログラム、日本でも展開へ

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2010/03/18 16:06

 フィッシング対策協議会は、3月18日、米国Anti-Phishing Working Group(APWG)が展開する教育プログラム「Phishing Education Landing Page Program」に参加し、日本国内で「フクロウ先生のフィッシング警告ページ」を展開すると発表した。

「フクロウ先生のフィッシング警告ページ」のサンプル

 このプログラムは、セキュリティ対策組織、企業、ISPやホスティング事業者が閉鎖させたフィッシングサイトの跡ページに、通常表示する「サーバーが見つからない」などのエラーメッセージの代わりに、「フクロウ先生のフィッシング警告ページ」を表示するもの。アクセスしたページがフィッシングサイトであったことを訪問者に知らせて、注意を喚起する。

 警告ページには、そのサイトが危険なフィッシングサイトであった旨の警告に加え、フィッシングサイトや誘導メールに対する注意事項、フィッシングサイトを発見した場合の連絡先などをわかりやすく記載する。警告ページはサーバー上には設置せず、URL転送/リダイレクトによって、APWGのサーバーに置いた警告ページに誘導することで表示する。

 APWGは、偽の誘導メールに騙されてクリックした先に警告画面を表示することで、フィッシングに関する注意喚起、高い教育効果が得られるとして、このプログラムを2007年から開始。ワールドワイドで利用するように関係機関に協力を呼びかけている。警告ページは、アラビア語、中国語、ドイツ語など、17の言語で展開する予定。

 フィッシング対策協議会は、フィッシングによる被害の抑止、ユーザーの保護、フィッシング対策の普及を目的に、日本インターネットプロバイダー協会(JAIPA)、JAIPA会員のISPやホスティング事業者と協力してプログラムを展開していく。