「Kiss X3」断トツ、「GF1」も好スタート 09年9月デジタル一眼ランキング

特集

2009/10/05 16:50

 夏から秋にかけて多くの新製品が発表されたデジタル一眼市場。その影響をうけてか、これまでのトップ10の顔ぶれにも変化が生じつつある。09年9月の月間ランキングを紹介しよう。

デジタル一眼カメラ シリーズ別ランキング 09年9月
順位 メーカー名 型番・シリーズ名 画素数(万画素) 販売台数シェア(%)
1 キヤノン EOS Kiss X3 1510 31.3
2 ニコン D5000 1230 10.0
3 キヤノン EOS Kiss X2 1220 6.6
4 オリンパス OLYMPUS PEN E-P1 1230 5.81
5 ニコン D90 1230 5.79
6 パナソニック LUMIX GF1 1210 5.1
7 ニコン D3000 1020 4.6
8 HOYA K-m 1020 3.3
9 パナソニック LUMIX G1 1210 2.7
10 パナソニック LUMIX GH1 1210 2.6

BCNランキング」 09年9月月次 <最大パネル>



 カラーバリエーションや付属レンズなど同梱品の違いを合算して集計したシリーズ別で1位を獲得したのは、キヤノン「EOS Kiss X3」。4か月連続の首位獲得となり、相変わらずの強さを見せる。販売台数シェアも30%を超えており、まさに一人勝ち。前機種「Kiss X2」も3位に入っており、「Kiss X」ブランドの強さを示したかたちだ。

キヤノン「EOS Kiss X3」

 2位にはニコンのエントリーモデル「D5000」がランクイン。動画撮影機能や可動式の液晶モニタを搭載し、「Kiss X3」のライバル機ともいえるモデルだが、シェアにして20%と大きく水をあけられる結果となった。

ニコン「D5000」

 4位は前月からワンランクダウンのオリンパス「オリンパス・ペン E-P1」。トップ3からは脱落したが、依然として売れ行きは好調だ。5位には前月2位だった「D90」が入った。

 9月18日発売ながら6位に入ったのは、パナソニックの「LUMIX GF1」。「E-P1」と同じくマイクロフォーサーズ規格を採用したコンパクトデジカメ風の一眼で、女性ユーザーをより強く意識した外観になっている。集計期間では不利ながらトップ10入りを果たしており、予約分の売り上げも含んでいるとはいえ、出だしは好調のようだ。

パナソニック「LUMIX GF1」

 加えてパナソニックからは9位に「G1」、10位に「GF1」と、同社「Gシリーズ」の製品すべてがランクイン。「E-P1」も含めマイクロフォーサーズ勢が地盤を固めてきた感がある。

ニコン「D3000」

 そのほか、7位のニコン「D3000」も新モデル。「夜景をバックに人物を撮る」「背景をぼかして撮る」など、撮影したい写真ごとにモニタで操作ガイドを見られるのが特徴だ。8位に「K-m」がランクインしたHOYAでは、10月16日発売予定の100色カラーの新モデル「K-x」に注目しておきたい。

ソニー「α550」

 「GF-1」「D3000」など、新顔が登場してきた9月のランキング。さらなる候補として、ソニーが先日発表した「α550」にも注目したい。HDR画像の撮影機能や毎秒7コマの連写など、ミドルクラス機並みの機能を備えつつ、ボディ単体で10万円を切る価格は魅力といえる。新製品の発表が一巡したこれからは、年末商戦に向けた各メーカーの動きに要注意だ。(BCN・山田五大)


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店からPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで125品目を対象としています。