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9月のノートPC市場を席巻したのはミニノート! 日本エイサー「Aspire one」が見せた独走劇

特集

2008/10/15 17:49

 BCNランキングの販売台数シェアをもとにして、製品ジャンルごとにその月で最も売れた製品を発表する「月間売上ランキング」。今回は9月のノートPCのランキングTop5をお届けしよう。気になる1位は日本エイサーの「Aspire one」。ノートPC市場の話題をさらっているミニノートPCが主役を演じた1か月であったことを示す結果になった。

●エイサーのミニノートが月間1位を獲得、人気の秘密はデザインにあり

 

 トップを獲得したのは日本エイサーのミニノートPCAspire one」。その人気は、9月は週ごとのランキングでも常に1位をキープしており「完全制覇」で月間トップを獲得した。→ノートPCの売れ筋ランキング

 同社では好調な売れ行きについて「スペック面では正直他社製品との違いはそれほどない。むしろデザイン面で好評をいただいている部分が大きい」とし、手にもちやすい丸みを帯びたデザインや、本体に施したつやのある加工などが人気の秘密ではないかと分析している。

 続いてランクインしたのは、やはりミニノートPCに分類されるASUSTeK Computer(ASUS)の「EeePC 901」。こちらはミニノートPC人気の先駆けとなった「Eee PC」の後継機種で、スペックを考えると「Aspire one」とそれほど遜色ないが、記憶装置に大きな違いがある。「Aspire one」が120GBのHDDを搭載しているのに対し、こちらは12GBのSSD(Solid State Drive)。容量の差がネックになり、首位の座を譲ったというところだろうか。

 しかし、SSDモデルだけあって、バッテリー駆動時間ではこちらの方が上。メーカーの公称値で「Aspire one」の駆動時間が3時間なのに対し、「EeePC 901-X」は8.3時間。長時間持ち歩く人にとっては、なかなか魅力的なポイントだろう。


 dynabookの最上位モデルとなる「dynabook TX」が3位にランクイン。CPUにCore 2 Duo P8400(2.26GHz)を採用し、メモリ容量は2GB(最大4GB)。AVコンテンツの視聴に適した仕様だ。デザインが好評だった前モデルを引き継いだ光沢感のあるボディを採用。プレシャスブラックとリュクスホワイトに加え、スウィートピンクを加えたカラーバリエーションが女性に人気だという。

 PCが起動しなくなっても、HDDのデータを外部メモリに取り出せる「東芝ファイルレスキュー」やソフトウェアのアップデートを自動で知らせてくれる「東芝サービスステーション」などの機能を搭載しており、初めてPCを購入する人にもオススメだ。

4位:富士通 「FMV-BIBLO NF/B70」



 「FMV-BIBLO NF/B70」は、CPUのCore 2 Duo P8400(2.26GHz)と2GBメモリ、DVDスーパーマルチドライブを搭載。チップセットに最新のインテル GM45 Expressチップセットを組み合わせ、映像編集や写真加工などに適している。アーバンホワイト、ランプブラック、ルビーレッドの落ち着いたカラーも印象的。

5位:ソニー 「VAIO type N VGN-NR72B」

 Top5に入った製品の中では、発表時期が4月ともっとも早くから売られている製品。天板に小さなディンプル(小さいくぼみ)を多数設け、布地のようなソフトな質感を狙ったユニークなデザインが特徴だ。9月には後継機種が発表され、カラーバリエーションが増加。従来のホワイトに加え、ダークブルーが新たにラインアップされた。

●各メーカーの新モデルが出揃う10月、ランキングはどう動く?

 ご覧のように、9月のノートPC「月間ランキング」は、Top2をミニノートPCが獲得した。首位の「Aspire one」は発売が8月23日で、9月のランキング集計に有利な部分もあったかもしれないが、2位の「EeePC 901」の発売日は7月12日。根強い人気を証明するとともに、ミニノートPCの市場が確実に認知されてきていることが伺える。

 10月のランキングでは、各メーカーのPC秋冬モデルが顔を出してくることが予想される。新製品がどこまで売上を伸ばしてくるか注目しよう。またミニノートPCに関しては、国内メーカーとしては初めての製品「NB100」を東芝が発表。10月下旬から市場に参入する。その他の国内メーカーについても、市場参入の噂は耐えない。ミニノートPC市場は、まだまだ熱いトピックになることが予想される。(BCN・山田五大)


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店からPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで121品目を対象としています。