目的に合わせて最適なプリンタを選ぼう プリンタの種類と特徴?07年冬編

特集

2007/12/19 18:30

 デジタルカメラで撮った写真やPCで作成したファイルを、紙に印刷して残しておきたい、友人に配りたいという場合にはプリンタが必要だ。プリンタとひと口に言っても、印刷方式や画質にはいろんな種類がある。用途に合った最適のプリンタを選ぶためのポイントは?

■大きく分けて2種類のタイプがある

 量販店の店頭に行くと、インクジェットやレーザーなど、プリンタにも種類があることがわかる。それぞれ特徴があり、本来であれば目的によって使い分けたいところだが、家庭で複数のプリンタを持つ必要もないし、購入コストもかさむ。自分のメイン用途に合わせて、最適なプリンタを購入したい。ポイントになるのは、印刷方式とランニングコストだ。



■手軽に高画質なら「インクジェットプリンタ

 家庭用のプリンタとして、現在、もっともよく利用されているのがインクジェット方式のプリンタだ。価格が手頃で、4色から10色インクで高品質な印刷ができる。家庭での利用を考慮して、電力消費や騒音レベルも抑えられている。デジカメのメモリカードからの直接印刷や、CD-Rなどのレーベル印刷もできるため人気がある。さらにスキャナやコピー機能、さらにFAX送信など、複合機として多彩な機能を持っているモデルが多い。高機能でありながら、価格が手頃ということも人気の大きな理由だ。


 インクジェットの場合、インクの種類には染料インクと顔料インクがある。染料インクは水に弱いが低価格だ。それに対して顔料インクは水に強く、にじみの少ない独特の発色が魅力だが、染料インクと比較すると割高である。プリンタによってインクの種類が異なるので、どちらのインクを採用しているのかチェックしておくことが大切だ。

■スピードが要求されるなら「カラーレーザープリンタ

 最近ではカラーレーザープリンタの本体価格も下がり、実売5万円台のモデルも出てきた。一般的な用途はビジネス向けだが、家庭用としても購入できる価格帯になってきた。例えば、小規模なオフィスやSOHOのように、印刷スピードが要求されたり、より高画質な写真プリントを行いたい場合、また、B4以上の大きな用紙への印刷には、このレーザープリンタも選択肢のひとつだ。

 1枚あたりのランニングコストはインクジェット方式よりも安いが、交換時には高価なトナーやドラム代が必要なので、臨時の出費が大きいということに注意しよう。また、低価格なものは、A4版までしか印刷できないものが多いので、購入する際には確認が必要だ。

■活用の幅が広く、安心して使えるインクジェットがおすすめ

 それぞれのプリンタの特徴を説明したが、それでも悩むという人は、とりあえず、インクジェットプリンタをおすすめしておこう。いろいろな用途に対応できるだけでなく、消耗品の種類や量も多く、安心して利用できるからだ。

 インクジェットプリンタ選びのポイントはインクの色数。4色の場合と10色の場合では、4色のインクジェットプリンタの方が本体もインクも低価格だ。しかし、ショップなどで実際の仕上がり見本を見ると10色のプリンタの方がはるかに高画質であることがわかる。印刷物に求める画質と、本体価格のバランスを考えて、自分に最適なモデルを選ぼう。色数が多くなれば、それだけインクボトルの数が増えて、交換時にコストがかかるということも考慮しておきたい。

■07年プリンタ最新モデル、注目機能は写真プリント

 キヤノンセイコーエプソンの最新モデルでは顔認識機能や、風景や夜景などのシーンを自動判別して、シーンに合ったバランスの取れたプリント行う機能を搭載している。逆光や色かぶり写真を自動で補正してくれるので、写真を印刷する機会が多い人にはうれしい機能だ。

 キヤノンが07年10月に発売した新モデル「PIXUS MP970」や「PIXUS MP610」などは、写真印刷に便利な「自動写真補正」機能を搭載する。顔検出とシーン解析を行い「ポートレート」や「風景」「スナップ写真」「夜景」などのシーン別に適正なコントラストや露出、逆光補正、彩度などの処理を行ってプリントする。

 エプソンの複合機「PM-T960」や「PM-A840」は、人の眼で見た顔と写真にプリントした顔との間に生じるイメージの誤差を修正できる「ナチュラルフェイス」機能を搭載。「ナチュラルフェイス」は、顔の輪郭をシャープにする「小顔補正」と肌の色の白を強調する「美白補正」で構成。補正レベルも5段階で調整可能で、人物写真を自分好みの写真をプリントできる。