日立マクセル(角田義人社長)は、次世代DVDレコーダーが本格的に立ち上がる年末商戦に向け、12cm録画用Blu-ray Disc(BD)の新ラインアップとして、記録速度を4倍に高速化した1層型BD-Rの3モデルと、2層型BR-RE DLの1モデルを11月26日に発売する。


 
 同社は、「BCNランキング」の「CD」「DVD」「MO」メディア3部門で05年から3年連続年間販売本数No.1を獲得し、今年も3部門で首位を走るトップメーカー。「この年末商戦からBDの本格的な普及が始まる」(三浦健吾・営業企画本部営業企画部 企画・デザイングループ主任)とみて、BDの戦略商品を一気に4モデル投入する。

 1層型BD-Rの3モデルは4倍速で記録できる、記憶容量が25GBの追記型で、約24Mbpsの転送レートの場合、ハイビジョン映像を130分録画できる。ディスクのレーベル面への印刷機能を持つインクジェットプリンタを使えば、レーベル(表面)に文字やイラストをにじみなく鮮やかに直接プリント可能だ。水性ペンで直接文字を書くこともでき、インクはじきもない。ラインアップは、レーベルの印字エリアが24?118mmと広いタイプと41?118mmの標準タイプ。標準タイプには、5枚パック品も用意した。

 2層の書換型BD-RE DLは、ハイビジョン映像を260分録画可能(転送レート約24Mbpsの場合)。繰り返し録画できるので、VHSビデオを使う感覚でBDを楽しめる。合計4モデルを一気に発売し、ユーザーのさまざまな要望に応えられる商品群を揃えた。

 ハイビジョンテレビを持つユーザーからは、高画質映像をそのまま録画できる次世代DVDへの期待は大きかったが、これまではレコーダーの価格が高いのがネックになり、本格的な普及期に入っていなかった。しかし、ここにきて状況は一変している。ソニーや松下電器産業、シャープなどの大手電機メーカーが、年末商戦前にBDレコーダーを上位機種だけでなく、入門機種から中堅モデルまで幅広く商品化。価格は下がり、入門機種であれば11万円台で購入できる。高額の上位機種しかなく、「次世代DVDレコーダーを買いたくても高くて買えない」状況はではなくなった。

 HDD・DVDレコーダーのなかで、次世代DVD(BD、HD DVD)対応機種が占める割合は、10月初めの3.5%からわずか50日間で20%に迫るまで急上昇している(図)。BD対応のレコーダーが普及すれば、当然ディスクの販売も伸びる。同社がこの時期に一気に新商品を投入したのは、こうした理由が考えられる。



 三浦主任は、「ハイビジョン映像を録る・観る文化が着実に浸透しはじめ、これからが次世代ディスクの需要本格期。新製品群は、当社が世界で初めて発売した8cmタイプBDの先進技術を盛り込んだ戦略商品です」と自信を示している。

 8cmタイプとは、「ビデオカメラで撮影した映像をダイレクトにBDへ録画」するデジタルビデオカメラ用BD。メディアメーカーの立場から新しいデジタルライフを提案するために、新たなテクノロジーで商品化し、今年8月に発売した。4倍速対応BD-Rの新商品には、従来の2倍速に比べ、高速回転でも安定した記録ができるよう、8cmタイプで使った独自技術を活かした表面均一技術を採用している。

 8cmタイプで採用している、ディスクへの安定した書き込みを実現する「MHSS」と呼ばれるテクノロジーが、その代表例だ。ビデオカメラは、据置型で安定した状態で記録できるHDD・DVDレコーダと異なり、手で持ちながら撮影する機会が多いのでブレや揺れが起こりやすい。つまり、ディスクへの書き込みエラーが発生しやすいのだ。「MHSS」はこのブレ・揺れが多い状況でも、安定した記録を可能にした。

 データを記録したディスクを傷やホコリ、指紋から保護するコーティング技術「HGハードコート」も、日立マクセルの独自技術。ディスク上に発生する静電気はホコリやチリを引き寄せやすく、読み取りエラーを起こしやすいが、「HGハードコート」は「帯電防止」でチリやホコリの付着率を抑えている。また、油脂分を含んだ指紋はふき取りにくく、取り除こうとすると傷つけてしまうことがあるが、「HGハードコート」では油脂を粒状にはじき、ふき取りやすい加工を施している。

 記録中と記録後の両方で、ユーザーのデータを守る技術を盛り込んだ今回の12cm新製品群。次世代DVDレコーダー市場が立ち上がったいま、「総合メディアメーカーとしての実力を示す」(三浦主任)と、日立マクセルが一気に攻勢をかける。

日立マクセル=http://www.maxell.co.jp/jpn/