モバイル放送、2.6GHz帯のSバンド波を使った法人向け緊急地震速報サービス

サービス

2007/08/07 10:15

 モバイル放送は8月6日、法人向け緊急地震速報サービス「Sバンド防災放送」を08年3月に開始すると発表した。まずは試験放送を10月1日から開始し、本放送は08年3月1日に開始する予定。

 「Sバンド防災放送」は、モバイル放送のデジタル放送技術とSバンド波(2.6GHz帯)の特性を生かし、小型の受信機向けに緊急地震速報を配信するサービス。オフィスや商業施設、建設現場事務所、学校、病院、プラント設備やエレベーターの制御など法人を対象に提供する。受信料は未定で、詳細は決定次第、発表する予定。

 受信機は、複数のメーカーが、据え置き・壁掛け型の受信機とさまざまな機器に組み込める受信ユニットを開発しており、有料のモバイル放送サービス「モバ HO!」に別途加入すれば、通常は多チャンネルの放送サービスを、非常時にはリアルタイムのニュース番組で地震による被害状況を確認することができる。受信機は小型で持ち運びの可能だが、サービス開始当初は、確実に受信できるよう、据置型の受信機でのサービスを想定する。

 モバイル放送では、専用衛星で全国をカバーし、県域をまたがる広域に同報配信を行うことができ、衛星系のインフラのため、耐震災性に優れ、さらに降雨による電波の減衰がなく、悪天候でも影響を受けにくいといった「Sバンド防災放送」の特徴を生かすことで、通信系のほか衛星系や地上系など他の放送メディアとの差別化を図る考え。

 また、モバイル放送の「移動体向け放送」という特徴を生かし、鉄道や自動車などの移動体への配信や、津波情報や安否情報といった緊急地震速報以外の防災情報の配信のあり方なども検討し、より充実した防災放送の実現を検討していく。

モバイル放送=http://www.mbco.co.jp/
「モバ HO!」=http://www.mobaho.com/
「緊急地震速報」=http://www.seisvol.kishou.go.jp/eq/EEW/kaisetsu/Whats_EEW.html


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