日産自動車(カルロス・ゴーン社長)とNEC(矢野薫社長)、NECトーキン(仲田武彦社長)の3社は4月13日、電動自動車用リチウムイオンバッテリーの開発と供給を専門で行う新会社「オートモーティブ・エナジー・サプライ(AESC)」を4月19日に共同で設立すると発表した。4月末までに操業を開始する。

 日産自動車(カルロス・ゴーン社長)とNEC(矢野薫社長)、NECトーキン(仲田武彦社長)の3社は4月13日、電動自動車用リチウムイオンバッテリーの開発と供給を専門で行う新会社「オートモーティブ・エナジー・サプライ(AESC)」を4月19日に共同で設立すると発表した。4月末までに操業を開始する。


資本金は2億4500万円で、出資比率は日産が50%、NECが42.5%、NECトーキンは7.5%。代表取締役社長には日産の大塚政彦氏、代表取締役副社長にはNECの吉岡伸晃氏がそれぞれ就任する。本社は、神奈川県相模原市のNEC事業所内。09年度までには量産体制に入り、ハイブリッド車や電気自動車などの「電動自動車」向けのリチウムイオンバッテリーを全世界に向けて供給することを目指す。

両社では先行して開発を進めており、同日開催した記者会見会場では自動車向け新型バッテリーの試作品を披露した。ラミネート型のマンガン系リチウムイオンバッテリーで、従来のリチウムイオンバッテリーやニッケル水素バッテリーに比べ、2倍の出力を実現しながらサイズを半分にした。さらに、薄くすることもできるため、例えば、車の床下にバッテリーを配置することも可能。これまでのようにトランクルーム一杯の電池スペースは不要になる。


今後は、新型バッテリーの量産体制を整えるとともに、NECがもつバッテリーそのものの技術と日産が持つ自動車への応用技術を組み合わせて、より高出力、高性能なバッテリーの開発を進めていく。NECの鹿島浩之助・取締役執行役員専務は「すでに20社近い自動車メーカーに新開発のバッテリーを紹介しており、高い評価をいただいている」と話し、発売後には高いシェアを獲得できると自信を見せた。

このところ、携帯電話やノートPC用のバッテリーで発火事故が目立つリチウムイオンバッテリーだが、日産の篠原稔・常務執行役員は「PCなどに採用されているのは、円筒型電池で、これは中央の正極に負極を巻きつけているため、内部に熱がたまりやすい。対して新型バッテリーは板状の電極を重ねるラミネート(積層)型を採用しており、放熱効果が高い」として、安全性を強調した。