情報通信研究機構(NICT、長尾真理事長)は3月12日、ウィルコムとジュピターテレコム(J:COM、森泉知行社長)がCATVのネットワークとPHSをIPで接続する実証実験に成功したと発表した。

 実験は、平成17、18年度の高度通信・放送研究開発の委託研究テーマ「ケーブルテレビネットワークにおけるモバイル端末接続技術の研究開発」プロジェクトの一環として実施した。

 ウィルコムとJ:COMは、東京都練馬区高野台のJ:COMサービスエリア内に試作基地局10台を設置し、限定的なサービスエリアを構築。同エリアで、PHS端末からの発着信の接続率、通話品質、データ通信速度を検証した。その結果、現行のPHSサービスと同等の通信品質が確保できることを確認した。

 また、基地局間の送信タイミングのずれが40×10?6秒/日以下の精度で安定的に同期が確保され、端末が移動したとき瞬時に基地局を切り替えるハンドオーバー処理が行われていることを確認。CATVのネットワークがPHSの通信回線として利用できることも確かめた。

 CATVのネットワークとPHSをIPネットワークで接続すれば、山間部やビルの陰など電波が遮断された場所でも安定したモバイル通信が可能になる。また、「FMC(Fixed Mobile Convergence)」と呼ばれる固定網と無線網を融合させた通信サービスの拡大を後押しするものと期待されている。