パイオニア、コンセントに音楽配信、業界初のPLC技術を使ったスピーカー

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2007/03/01 16:52



 パイオニアは2月28日、PLC(Power Line Communications=電力線通信)技術を使った、ケーブル不要のスピーカーシステム「music tap(XW-PSS01)」を3月下旬に発売すると発表した。価格はオープンで、実勢価格は6万8000円前後の見込み。

 PLCは、電力線をLANケーブル代わりに利用してデータ通信を行う技術で、「music tap」はこのPLC技術を応用。電力線経由で各部屋に設置したスピーカーに音楽を配信する。配信側の「サウンドステーション」と、配信された音楽を鳴らす「ネットワークスピーカー」で構成。両ユニットを電源コンセントに接続するだけで、ネットワークが構築され、スピーカーケーブルなしに音楽が楽しめる。ただし、同社では、同製品以外のPLC製品を使っていると、動作しない場合があるとしてる。

 「サウンドステーション」は、入力端子にオーディオ入力端子×2、ステレオミニジャック端子×1、USB1.1 Aタイプ×1、USB1.1 Bタイプ×1の計5系統を装備。ミニコンポや携帯オーディオ、パソコンが接続可能。さらに音楽データを保存したUSBメモリを接続すれば、保存してある音楽ファイルを再生することもできる。接続された機器の中から2つの音源を切り替えて使える「デュアルモード」も搭載した。対応フォーマットはMP3、WMA、MPEG-4 AACだが、著作権保護のかかった楽曲は再生できない。接続できるパソコンのOSはWindows XP、2000、Me、98SE、98。

 「ネットワークスピーカー」はLタイプ(XW-PSS01-L)とSタイプ(XW-PSS02-S)を1つずつ同梱。Lタイプはステレオ再生が可能で、付属の小型リモコンから「サウンドステーション」の遠隔操作して、電源のオン・オフや音源を切り替えたりすることもできる。最大出力は25W+25W。

 Sタイプはリモコン操作やステレオ再生に対応していないが、人の有無を感知して自動で電源のオン・オフ、再生・停止が可能な「モーションセンサー」を搭載。キッチンや洗面所など、人がいる時だけ音楽を流す、といった使い方もできる。センサーの感知距離は最大で約3メートル。電源が切れるまでの時間の設定も可能で、人がいなくなったらすぐ電源が落ちる「OFF」モード、人がいなくなって1分後に電源が切れる「SHORT」モード、30分後に電源が切れる「LONG」モードから選択できる。

 「サウンドステーション」の本体サイズは幅250×高さ47×奥行き183mm、重さは1.2kg。「ネットワークスピーカー」のLタイプは幅452×高さ162×奥行き112mm、重さは2.8kg。Sタイプは幅109×高さ176×奥行き109mm、重さは1.2kg。

 増設用に「ネットワークスピーカー」単体の販売も行う。価格はオープンで、実勢価格はLタイプが2万7000円前後、Sタイプが1万9000円前後の見込み。最大4台までの増設が可能。

 さらに、「music tap」とiPodを接続できるコントロールドッグ「IDK-01」も3月下旬に発売する。iPod内の楽曲を再生できるほか、ネットワークスピーカーLタイプから付属のリモコンでiPodを遠隔操作することも可能。価格はオープンで、実勢価格は1万4000円前後の見込み。