マイクロソフトは1月30日、最新OS「Windows Vista(ウィンドウズ・ビスタ)」を一斉に発売した。大手量販店やパソコン専門店では午前0時に発売する店舗もあり、29日夜からカウントダウンイベントを行うなどしてVista商戦のスタートアップを盛り上げた。

 マイクロソフトは1月30日、最新OS「Windows Vista(ウィンドウズ・ビスタ)」を一斉に発売した。大手量販店やパソコン専門店では午前0時に発売する店舗もあり、29日夜からカウントダウンイベントを行うなどしてVista商戦のスタートアップを盛り上げた。


 東京・千代田区のビックカメラ有楽町店では午前0時の発売前に100人が列を作った。1番乗りは29日の午後8時30分から並んだ会社員の辰田潤一さん。「せっかくだし、1番で買いたいと思った。Vitsaはグラフィックス機能などがきれいだと思う」と話した。辰田さんはWindows Vista Ulitmateを購入し、職場のパソコンで使用する予定だという。


 ビックカメラでは29日の午後11時から店舗の入り口に特設ステージを設け、Windows Vista発売記念のカウントダウンイベントを開催。イベントでは、まず、お笑いタレントのクワバタオハラさんが登場。報道陣を相手に冗談を飛ばすなどトークで会場を盛り上げた。


 クワバタオハラさんたちの漫才が終わった11時30分過ぎにはビックカメラの宮嶋宏幸社長がステージに上り、「待ちに待った瞬間をみなさんと一緒できてうれしい。Vistaは触って体験してみて良さがわかる商品。ぜひとも体験してほしい」と話した。


 続いてマイクロソフトのダレン・ヒューストン日本法人社長と佐分利ユージン執行役常務が登場。佐分利常務は「Vistaは開発史上最大のプロジェクト。ウェブサイトでは『Vistaが世界を変える』とうたっているが、マイクロソフトが(デジタルの)世界を変えるわけではなく、ここに集まっている人々が(Vistaを)使ってもらうことで、世界が変わる。その素材を提供できることがうれしい」と述べた。


 さらにインテルの吉田和正共同社長、富士通やNEC、東芝、ソニーなどのパソコンメーカーの幹部らが挨拶。特別ゲストの締めくくりとしてタレントの眞鍋かをりさんが登場し、トークショーを行った。


 眞鍋さんは「今日はVistaが主役の日。私も発売前にここで、Vista搭載のdynabookを予約しました。今日早速持って帰って使ってみたい」と話した。


 最後にカウントダウンを午後11時59分から開始。ステージ横のモニターが0を示し午前0時になると、宮嶋社長、佐分利常務、眞鍋さんが関係者を前にくす玉を割ってWindows Vistaの発売を祝った。


 この時点で行列は約500人まで膨れ上がっており、販売開始と同時に多くの人がVistaのパッケージを次々と買い求めた。


 一方、東京・秋葉原のヨドバシカメラ・マルチメディアAkibaでも多くの人がVistaを購入しようと行列を作った。ヨドバシカメラでも入り口のイベントスペースに特設会場を設け、Vista発売のイベントを実施した。イベントの冒頭ではアイドルの川村ゆきえさんとマイクロソフトの飯島圭一さんがVistaの簡単な機能紹介を行った。


 続いて、ヨドバシカメラの藤沢昭和社長、マイクロソフトの五十嵐章・Xbox事業本部リテール営業本部本部長らがステージに上った。藤沢昭和社長は「待ちに待ったVistaの発売。商品知識、品揃え、価格で消費者の期待に応えたい」と意気込みを述べた。一方、五十嵐本部長は「Vistaを世界に先駆けて発売して、どんどん盛り上げていきたい」と抱負を語った。

 その後、カウントダウンが始まり、午前0時になるとくす玉が割られ、レジ前に最初に並んだお客が移動。すると、商品引渡しレジにマイクロソフト日本法人のダレン・ヒューストン社長が登場し最初の客に商品を手渡すという一幕も。ヒューストン社長は「まず体験してほしい。そうすれば新しいPCの世界を切り開くだろう」とVistaをアピールした。

 同じく秋葉原ではパソコン専門店の九十九電機もVista発売のイベントを開いた。イベントではレースクイーン「ツクモVista Girls」によるゲーム大会やボディビルダー「ツクモUltimate Brothers」によるパフォーマンスなどが行われた。


 九十九電機では午後10時頃には180人がVistaを購入するために店の前に列を作った。1番に並んだ人は「昼の1時から並んでいた。Windows 95の時から1番で並び続けている。(九十九を選んだのは)屋外で、深夜販売をするから」と話した。

 06年のパソコン販売は、ノート・デスクトップともに前年の実績を下回り、「BCNランキング」の販売台数対前年比では8.6%のマイナス成長を記録するなど、苦しい状況が続いていた。業界ではVistaの発売を契機にした市場の回復に期待を寄せている。

 ビックカメラの志村高則・企画部課長は「Vistaが1つの起爆剤になって、パソコンがもっと売れてほしい。すぐにではないが、(新入学などのシーズンの)3-4月に盛り上がっていくと思う」と期待感を述べた。マイクロソフトのダレン・ヒューストン社長も「妥当な期間を経てPC市場は回復するだろう」と見通しを語った。

■Windows Vista【ウィンドウズ・ビスタ】

 マイクロソフトの最新OS(基本ソフト)。Windows XPに次ぐWindows OSとして、6年間以上をかけて開発した。ファイルシステムを全面的に変更し、ファイル検索機能を高速化。さらにウィルス対策などのセキュリティ機能を強化したほか、後ろのウィンドウが透けて見えるなど3D的に管理できる「Windows Aero(エアロ)」といった新しいユーザーインターフェイスも搭載する。1月30日には一般・個人向けに、AV機能などを充実させた「Home Premium(ホームプレミアム)」(実勢価格:2万9800円)、セキュリティ機能を重視した企業向けの「Business(ビジネス)」(同3万7800円)、すべての機能が利用できる「Ultimate(アルティメット)」(同4万8800円)など、4種類のバージョンを発売した。