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古米を新米級に炊く方法 AI炊飯器と浸水・日本酒で甘みを引き出す

特集

2026/04/02 17:00

 政府が備蓄米を放出し、「古米」「古古米」という言葉が知られるようになりました。一方で、「パサパサしている」「香りが気になる」といった不安も多いようですが、実は古米を甘く炊ける炊飯器を使ったり、調理を工夫したりすることで、新米並みのおいしさを引き出せます。今回は、古米対応炊飯器の仕組みと、浸水・日本酒を活用した炊き方をご紹介します。

古米を新米級に炊く方法を紹介

古いお米は、なぜおいしくない?

 古いお米は、なぜ新米と比べておいしくないと感じるのでしょうか。古米は保存期間中に割れたり欠けたりすることが多く、粒の内部の水分が蒸発してしまうため、吸収できる水の量が減ってしまいます。その結果、炊飯するとぼそぼそとした食感になりやすくなるのです。

 もう一つの理由が「酸化」です。お米は外装部に脂分が多く、酸化しやすいことが知られています。この脂質の酸化が「ぬか」の独特のにおいを引き起こします。食品衛生上の問題はありませんが、これが風味に影響を与えます。

 こういった古米の特性を理解し、新米とは異なる「炊き方」を工夫すれば、古米をおいしくすることができます。

古米対応炊飯器の秘密

 最近の高機能炊飯器の中には、古米と新米を自動で見分け、最適な炊き方に調整する機種が登場しています。代表的なモデルが、パナソニックの「可変圧力IHジャー炊飯器 SR-X910D」です。
 
パナソニックの「可変圧力IHジャー炊飯器 SR-X910D」

 このモデルに搭載されている「ビストロ匠技AI」は、約9600通りの炊き方をプログラムしており、お米の水分量や品質を判別して圧力・火力・温度を瞬時に調整します。古米でも甘みを引き出せるよう設計されているため、手間をかけずにふっくらとしたごはんに仕上がります。

 同時に「Wおどり炊き」という技術で、お米の一粒一粒に熱を均等に伝えることができ、味わい深いごはんを実現します。

 古米対応炊飯器ではないお手持ちの炊飯器で古米をおいしく炊くには、工夫が必要です。次に、古米を甘く炊くための具体的なテクニックを紹介します。

古米がおいしく変わる調理のコツ

 古米は水分が少ないため、新米よりも時間をかけてゆっくり水を吸わせる必要があります。JA全農では、新米の浸水時間は夏場で30分程度、冬場で1時間程度が目安としていますが、古米の場合はこの倍、1~2時間の浸水が効果的でしょう。
 
1~2時間の浸水が効果的

 また、古米を研ぐ際、最初に注いだ水は即座に捨てるようにしましょう。お米は水にふれた瞬間から吸水を始めます。時間をかけると、お米の周りについている「ぬか」のにおいも吸ってしまうのです。
 
最初に注いだ水は即座に捨てる

 そのため、最初の水は大量に入れ、2~3回まぜたらすぐに捨てる。その後、水を2~3回替えながら、指先で優しく混ぜるように研ぎます。「ぬか」と古いにおいをやさしく落とすイメージで研いでいきましょう。
 
指先で優しく混ぜるように研ぐ

 炊飯時に日本酒またはみりんをほんの少し加えると、複数の効果が期待できます。

 日本酒に含まれるアルコール成分が、お米に含まれるたんぱく質やでんぷんの流出を防いで粒立ちを良くし、日本酒に含まれる糖分がお米の甘みをプラス。さらにアルコール成分が「ぬか」のにおいを消すという複合的な効果があるとされています。
 
アルコール成分が「ぬか」のにおいを消す

 加える量は、お米1合に対して小さじ1~2杯程度。水に浸した後、炊飯前に日本酒を入れるだけで構いません。加熱すればアルコール分は飛ぶため、飲酒運転の心配はありません。香りが強くなりすぎるのが気になる場合は、入れる分量を調整してください。

 みりんを使う場合は、本みりんを選びましょう。天然の甘さと艶が加わり、冷めてもおいしいごはんになります。

古米向け炊飯器を選ぶときのポイント

 古米対応機能は、現状では高機能な炊飯器に搭載されています。選ぶ際に注目すべき点を整理します。

 一つめのポイントは、AI・センサーで古米を自動判別する機能が備わっているかどうかという点。パナソニックのビストロ匠技AIのように、お米の状態をセンサーで検知して自動的に炊き方を調整する機能があれば、余計な手間がかかりません。象印やタイガーの上位モデルでも類似の可変圧力IH技術を搭載しており、古米にも対応しています。

 二つめのポイントは、圧力・温度・火力を細かく制御できるかという点。古米は新米よりも繊細です。単純な高圧だけでなく、加圧と減圧のタイミング、温度調整が細かくできる機種の方が、より確実においしく炊き上がります。

古米も新米級に、二つの組み合わせが最強

 古米をおいしく炊くには、「良い炊飯器」と「調理の工夫」の両輪が大切です。

 迷ったときは、炊飯器を新調するというのも一つの方法。パナソニック公式サイトで「新米も古米もうまさ際立つ」と謳うSR-X910Dは、ビストロ匠技AIが古米をしっかり判別し、新米同様に甘いごはんに仕上げます。

 炊飯器を買い足さずに「今の炊飯器で古米をもっとおいしく炊きたい」のであれば、今回ご紹介した調理工夫を試してください。

 これからは、古米を「つなぎの食材」ではなく、「ちょっと手をかけてあげると応えてくれるお米」と考えたほうがよいでしょう。政府の備蓄米放出で家計に優しい古米を手にしている方も多いと思います。この記事を参考に、毎日の食卓をもっと豊かに楽しんでいただけたら幸いです。(マイカ・秋葉 けんた)

■Profile

秋葉 けんた
編集プロダクション「マイカ」に所属するITライター。セキュリティーやクラウド、AI、家電やガジェットなど、Webサイトや書籍、雑誌、新聞など、さまざまな媒体で豊富な執筆実績がある。大手IT企業やコンサルティング会社のオウンドメディア制作に携わっている。
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