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ダイエットを継続するには欲望を刺激せよ! 「飲酒しながらダイエット」の道

暮らし

2024/03/29 18:00

【飲酒しながらダイエット・3】偉大なる五目焼きそばを食べるときは、必ずビールを飲みます。具材のうずらの卵やエビには執着しませんが、餡が絡んだ麺と白菜によって焼かれた喉を冷やすのはビールと決めています。このように酒をやめる気が一切ない筆者は40代後半、仕事がデスクワーク、そして毎日飲酒。この連載記事は、そんな筆者が半年で8キロ減量した体験談です。

町中華の豪快さと老舗の風味を併せ持つ逸品

前回までの振り返り

 6.6kg以上の体重減量を目指しエアロバイクで運動を始めるも30分続けるのが限界で就寝中には足がつる日々。しかも、4週間続けても体重は減らず暗いトンネルの中をさまよう筆者。連載3回目の今回は、筆者なりのダイエット序盤の身体的な辛さと心理的なプレッシャーに耐えた方法をお伝えします。
 

身体的な辛さを上回った精神的な欲求

 エアロバイクの運動中は、何にもしないと手持ち無沙汰になります。初めのうちは音楽を流していましたが、視覚的に変化がないため、どうしても「運動しているということ」に意識が引っ張られてしまいます。それは「辛さ」に気づくきっかけとなり、気づいてしまったら最後、「運動=拷問」と化してしまうのです。

 対策としてサブスク動画サービスでアニメを見ることにしました。視覚と聴覚を運動以外に向けることが目的で、運動時間に合わせて1話30分以内に終わるテレビシリーズモノに絞りました。「進撃の巨人」「キングダム」「ゴールデンカムイ」「長瀞さん」など、なんて素敵な文化なのでしょう。アニメの面白さがエアロバイクの辛さを上回り、運動を続けることができました。アニメのもつ中毒性を活用した策です。副作用として、定期的に駿河屋新宿店(アニメグッズ取扱店)と紀伊國屋書店8F(コミック売り場)に通うようになりました。重症です。
 

認知的負担を軽減するために行動をルーチン化

 「運動しなければならない」という義務感は、ダイエット時に「プレッシャー」となります。本当に鬱陶しい感覚でした。有名なエピソードですが、かのスティーブ・ジョブズ氏は毎朝の服装を考える「認知的負担」を削減するために、毎日同じ服装をすることを採用しています。この考えを応用し、「何も考えずに運動するためのルーチン」を作りました。

 内容は、「起床→洗顔→エアロバイク→シャワー」です。毎朝起床したら、このルーチン通りに動くことを徹底しました。余計な考え(面倒くさい、だるい…)を巡らす機会がなくなり、まるでパブロフの犬(ベルを鳴らすとヨダレを垂らす)のように無意識に行動します。このルーチンに要する時間は1時間程度なので生活に組み込むことは容易でした。
 
ジョブズはいろんなことを教えてくれます
(出版社:日経BP)

 ルーチンに入れている「シャワー」は筆者にとって重要な行動です。びっしょりかいた汗を流すだけなのですが、運動後に限っては、昨晩食べたホルモンの脂や今までしてきた悪いことのエキスなどが毛穴から流れ落ちていくような恍惚とした幻想を得ることができるからです。当然ながら、ノンセクシャルな思考であります。

 このようにルーチンの中には(1)エアロバイク中のアニメ、(2)シャワー、のご褒美ポイントが存在します。これによりベルを鳴らすとヨダレを垂らす犬が如く、欲望に導かれ無意識に行動することができるようになりました。
 

運動開始5週間目でようやく体重に変化の兆し

 エアロバイク運動をはじめ5週間経った頃、体重に変化の兆しが出てきました。数日おきにガクッと減るような体重減少が発生し始めたのです。エアロバイクを漕ぐのは相変わらず苦しいですが、筋肉がついてきた影響か慣れてきた手応えもあります。なにより就寝中に足がつる頻度が減ったのには救われました(悪夢に近い現象だった)。

 体重はゆるやかに増えたり減ったりしながらも着実に減り続け、2カ月目には約2キロの減量をすることができました。なお、日々の飲食は日本酒を控えた以外は制限なく飲み食いしています。
 
運動開始2カ月目の体重遷移データ、
飲み会翌日には増加する

サプリについて

 ダイエット開始と同時にプロテインを飲み始めました。運動後に傷ついた筋肉を修復するためにタンパク質を摂取することが目的です。銘柄は「ザバス(SAVAS) ソイプロテイン100 ココア味」。ソイプロテインとは大豆プロテインのことで、粉だけ舐めてみると確かにきな粉っぽい風味。味も美味しく、アマゾンのセール時にまとめ買いしています。ほかにはダイエット目的ではないですが、オメガ3、ビタミンB、亜鉛を飲んでいます。特に、亜鉛は男性更年期の対策として摂取しています。
 
最近パケ変したSAVASとUS仕様のオメガ3ビッグボトル

 生活の中にエアロバイク運動が組み込まれ、ルーチン化し、ダイエットは順調に進んでいきます。脚力もついてきて、以前のような疲労感も軽減されています。体重の増減に一喜一憂し、意地になってペダルを漕ぐこともなくなりました。「習慣化」することに成功し、あとは目標体重の到達を目指すのみです。
 

次回予告

 飲酒をやめることなく、ダイエットの成果が見えてきた筆者。継続した運動により、体力の向上も実感します。いいことばかりのダイエットですが、思わぬマイナス要素も発生しました。いよいよ次回は最終回、「ダイエットがもたらした変化と成果~減量後の生活」 についてお届けします。
 

今回のピックアップ酒:玉村本店 志賀高原ビール

志賀高原ビール Hopdelic IPA

 ビールの中でも、ホップを大量使用して醸される「IPA(India Pale Ale)」のラインアップが豊富な志賀高原ビール。IPA独特のキレッキレの強い苦味に加え、旨味と香りの配合センスに感服しています。それでいて価格が抑えられていることには、敬意を表するしかありません。長野県北部、湯田中・渋温泉の程近くにギャラリーが併設された酒蔵があり、温泉旅行がてらに訪問できるのもうれしいポイントです。

 玉村本店は、所在地が「長野県下高井郡山ノ内町大字平穏1163」、電話番号が「0269-33-2155」。1805年に清酒「縁喜(えんぎ)」を醸す酒蔵として創業し、04年より「志賀高原ビール」の醸造を始めました。均質化の進む地方の万人受けする酒ではなく、個性ある田舎の個性ある酒を丹念に適正規模つくり、目の届く範囲で責任をもって届けています。(ナードワード社・國安淳史)

■Profile
國安淳史
ナードワード社 代表取締役。外資系IT企業、ヘルスケアメーカー、PC周辺機器メーカーで一貫してデザイン/Web事業/商品企画に携わった後、2018年にWeb・各種デザイン制作、商品企画などを提供するナードワード社を設立。趣味は音楽、読書、飲酒。
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