ネット発祥! 「台風の日にコロッケを食べる」謎文化

時事ネタ

2023/01/10 12:00

 【こっそりミームを教えます・76】 台風が日本に近づくと、ネット上で話題にのぼる「台風コロッケ」という単語がある。ツイッターで何度もトレンドにあがったこともあるので、見かけたことがある人も多いだろう。実は台風コロッケという商品はないので購入することはできない。こちら、ネットから生まれた風習のことを指しているのだ。

台風が近づいたら、なぜかコロッケが食べたくなる(画像はイメージ)
 

とんかつでもメンチカツでもなく、台風コロッケ

 「台風コロッケ」の元ネタは、2001年8月に2ちゃんねる(現5ちゃんねる)に書き込まれた「念のため、コロッケを16個買ってきました。もう3個食べてしまいました」というコメントだと言われている。このコメントに盛り上がったネット民たちで、コロッケを食べたくなった人が大勢いたようだ。この書き込みをキッカケに、台風が近づいたらコロッケを買いに行く、食べるという文化が生まれた。

 はじめは2ちゃんねる内だけで流行していた台風コロッケだが、少しずつTwitterでも話題になり、台風コロッケに関するツイートが徐々に増えていったようだ。なかには大手スーパーが、台風が近づいた時に台風コロッケのPOPを掲示してコロッケを多量に用意した様子を報告するツイートも。さらに毎年のように“台風のかたちをしたコロッケ”の手作り写真をアップしている猛者もおり、台風コロッケはすっかり定着している。

 また最近は、Instagramでも台風コロッケの投稿が増えてきているようだ。インスタ特有の映えを意識した投稿が多く、素敵なカフェのコロッケや、かわいいテイクアウト包装などおしゃれなコロッケ写真が多い。

 ここまで広がっている台風コロッケは、まさにネット発祥の風習や文化と呼べるだろう。ただしコロッケを買いに行くなら、台風が近づく前に買いに行くことをおすすめしたい。(フリーライター・井原亘)

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■Profile
井原亘

元PR会社社員の30代男性。現在は流行のモノや現象を追いかけるフリーライターとして活動中。ネットサーフィンとSNS巡回が大好きで、暇さえあればスマホをチェックしている