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セブン&アイHD子会社のそごう・西武、米投資ファンドのフォートレス傘下へ ヨドバシHDをビジネスパートナーとして再建目指す

経営戦略

2022/11/11 18:30

 セブン&アイ・ホールディングス(セブン&アイHD)は、11月11日開催の取締役会で、保有するそごう・西武の発行済株式の全部をFortress Investment Group(フォートレス)が出資する特別目的会社である杉(以下、譲受会社)に2023年2月1日(予定)に譲渡することを決議し、譲渡契約を締結した。

そごう・西武の旗艦店舗の西武池袋本店(記者撮影)

 フォートレスはソフトバンクグループ傘下の米投資ファンド。セブン&アイHDは国内外のコンビニ事業に集中するため、かねてよりそごう・西武のベストオーナーの検討を進めており、株式譲渡によるそごう・西武の売却により、セブン-イレブンをはじめとするコア事業に集中する。なお、そごう・西武の子会社のロフトの株式は譲渡前にセブン&アイHDに移管する。池袋ショッピングパークなど5社はそごう・西武の子会社のまま、クレジットカード事業を行うセブンCSカードサービスは条件を満たした場合は譲渡の前後にそごう・西武に移管予定。
 
譲渡後の概要図

 譲受会社は、家電量販店「ヨドバシカメラ」などの運営企業であるヨドバシホールディングス(ヨドバシHD)をビジネスパートナーとして、西武池袋本店をはじめ、全国10店舗を運営するそごう・西武の企業価値の最大化に努める。具体的には、百貨店事業の収益性の向上のため、現在そごう・西武が推し進めるテナント構成や商品構成の最適化、事業運営の効率化やコスト削減などの事業戦略に基づき、今後、本件譲渡後の具体的な百貨店事業の事業運営方針についてそごう・西武と協議を行い、収益構造の最適化や不動産の有効活用を検討していく。

 ヨドバシHDは、閉店した百貨店へのヨドバシカメラの居抜き出店や複合ビル建設・運営の実績があり、建設中の仙台駅東口「ヨドバシ仙台第1ビル開発計画」は23年春竣工予定。19年11月には大阪・梅田の新たなランドマークとして「LINKS UMEDA」をオープンした。
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