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理想のオフィスに欲しいものは「無料の食堂・カフェ」 変わる出社の目的

データ

2022/04/29 12:00

 「これからの働き方を考える」というテーマで、アステリア、サイボウズ、ZVC Japan、レノボ・ジャパンの4社合同で実施したアンケート調査によると、「理想のオフィスに欲しいもの」の1位は「無料の社内食堂・カフェ」で約4割を占めた。「小会議室」や「自分専用の執務室」「運動設備」も1割を超えた。

テレワークに関する意向。テレワークができない職種を含め、
全体では約4割がテレワークを選択したいと回答した

 この4社合同調査は全国の20~60代のフルタイムで働く就業者2000人を対象に、22年3月9日~11日にインターネット上で行った。22年3月現在のテレワーク(月2回以上)の実施状況は、緊急事態宣言中(20年3月~21年)よりやや低い25.8%で、従業員数別にみると、3000人以上は44.2%、300人以上2999人は29.1%、300人未満は17.5%と、企業規模によってだいぶ差が生じている。

 回答者のうち会社員・団体職員1435人に対し、テレワークも選択できる働き方ができる場合の「働く場所」についてたずねると、約6割が「今後もオフィスはあった方が良い」と回答する一方で、1割強が「オフィスはなくても良い」と回答。働く場所としてのオフィスは、絶対的に必要な存在ではなくなったといえるだろう。
 
年代によるオフィスに対する価値観の違い

 年代別にみると、「今後もオフィスはあった方が良い」と回答する割合は50代・60代だけが6割を超え、60代に限ると69.6%とほぼ7割に達した。調査結果からは、50歳を境に若者(20~40代)のオフィス離れの傾向がうかがえる。
 
オフィスがあったほうが良いと思う理由

 今後もオフィスがあったほうがいいと思う理由としては、「業務に使用する機器がある」「資料やデータを保管する」などが上位にあがっており、自宅や外部にはない事務効率を高めるためのシステムや機能に、オフィスの存在価値を見出している人が多いと分かった。
 
出社したい「理想のオフィス」に欲しいもの

 さらに、出社したくなる「理想のオフィス」に欲しいものを複数回答で聞いたところ、「無料の社内食堂・カフェ」が40.2%でトップとなり、「心身共に癒される空間」(29.3%)、「業務に集中できる小会議室がある」(18.7%)、「自分専用の執務室がある」(18.2%)が続いた。

 このほか、分譲マンションの共用施設としても採用されているスポーツジム、駐輪スペースなどを含む「運動設備がある」も14.9%と1割を超えた。ただし、7位の「オシャレな空間」については、20代では2割以上と高かったもの、30代以上の支持が少なく、オフィスの移転やリニューアルに際しては留意が必要だろう。あくまで「理想」をたずねた結果だが、根底には、勤務日の食事に関する不満や、業務に集中しづらい職場環境(テレワーク含む)がありそうだ。