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暖房器具は「最後の売り切り」を狙ってお得に購入しよう!

販売戦略

2021/12/11 18:00

【家電コンサルのお得な話・63】 冬の寒さが訪れてまだ間もないため、「これから暖房器具を購入しよう」という人もいるだろう。コタツや電気ストーブ、ガスファンヒーター、石油ファンヒーター、加湿器など各カテゴリーごとの展示・在庫のイメージを持てば、お得な購入タイミングが見えてくる。

暖房器具の各カテゴリー別展示・在庫のイメージ

処分に入るのが一番早いのは「コタツ」

 12月は家電量販店にとって暖房器具の処分を意識しなければならない時期。12月は来店客数が多いため、ここで暖房器具の在庫を捌かねば、年明け以降の粗利の確保や売り場の入れ替えが難しくなるからである。

 そのため、新たな発注を抑えるので、12月中旬から日が経つほど商品アイテム数が少なくなり、「ほしかった商品が手に入らない」という不都合が生じてしまう。そこで今回は、暖房機器の各カテゴリーごとの流れを紹介したいと思う(図を参照)。

 まず、処分に入るタイミングが一番早いのがコタツである。11月末頃から処分プライスがつくため、購入を考えている人は、すぐに行動に移すことをおすすめしたい。

 次に、石油ファンヒーターは「在庫返品」というケースもあるため、アイテム数は徐々に減っていくが、翌年2月はじめ頃まで残る可能性が高い。処分通達が回れば、展示品は15~20%引き程度になるケースが多い。

 ガスファンヒーター(都市ガス)は、年内は通常売価、年明け以降は在庫品があれば20~30%引き、展示品は50%引きというパターンが多い。

 電気ストーブや加湿器も年内までの商品であるが、処分に入れば15~20%引き程度の価格になる。通常は、在庫があれば在庫も処分価格で捌くため、お買い得だといえるだろう。

 ただ気をつけたいのは、暖房器具は急激な気温低下があれば、一気に売れてしまう商品であること。「お買い得に購入できる時期を待っていればなくなってしまう」という、タイミングがつかみにくい商品でもある。

 故障して早急な買い替えではなく、「お買い得なら、買い替えようかな」という人は、12月の店頭価格に注目していただければと思う。

 また、店にもよるが12月後半くらいになれば、在庫状況により、処分プライスがついていなくとも、価格交渉すれば値引いてくれる可能性もある。在庫品がなくなり展示品だったとしても、暖房器具は通常4カ月程度の展示期間であり、キズや汚れは少ないことが多く、お買い得な商品であることは間違いない。

 購入後は、来シーズンから使用する予定であったとしても初期不良による不都合を避けるため、必ず動作確認をしていただければと思う。(堀田経営コンサルタント事務所・堀田泰希)

■Profile
堀田泰希
1962年生まれ。大手家電量販企業に幹部職として勤務。2007年11月、堀田経営コンサルティング事務所を個人創業。大手家電メーカー、専門メーカー、家電量販企業で実施している社内研修はその実戦的内容から評価が高い。