2年縛り・契約解除料なし 「スマホ契約」の新常識

 ソフトバンクは、「ソフトバンク」と「ワイモバイル」で過去に提供していた、契約期間がある料金プランの契約解除料(税別9500円)の免除と、ソフトバンクの一部の定額サービス・料金プランにおける長期継続特典の提供の終了・変更を2022年2月1日に実施する。

通信契約に関する“2年縛り”は過去のものに

 シンプルで分かりやすい料金プランを提供するため、ソフトバンクは2年前の19年秋に契約期間・契約解除料を撤廃。19年9月13日以降の新料金プランに切り替え済みのソフトバンクユーザーは今回の変更に関係なく、すでに契約解除料なし。さらに、旧プランを継続する動機づけとなっていた長期継続特典の変更・廃止で、新料金プランへの切り替えを促す。なお、ソフトバンクのデータプラン3GB(スマホデビュープラン含む)、データプラン100MBの加入者に対する長期継続特典の変更(「誕生月特典」への変更)は22年6月以降の予定。
 
長期継続特典の提供を終了するソフトバンクのデータ(パケット)定額サービスと
特典の内容を変更する対象料金プラン

ドコモも10月1日から契約解除料を撤廃 「解約金留保」制度も廃止

 NTTドコモも、選択肢として残っていた“2年縛り”を撤廃。今年10月1日に、定期契約の料金プラン解約時に設定していた解約金(1万450円)と、料金プラン変更前の定期契約プランの契約満了月まで解約金が留保される「解約金留保」制度を廃止したのだ。

 この変更に伴い、2年定期契約プランの新規受付を中止し、10月以降、旧料金プラン(「カケホーダイプラン」など)の「ずっとドコモ割コース」契約者に対し、2年定期契約の契約を更新する際に進呈していた「更新ありがとうポイント」の提供を廃止した。
 
ドコモも、契約期間ありプラン・契約解除料(猶予含む)を撤廃。
auも近日中に撤廃すると見られる

 「解約金留保」制度の廃止は、多数の契約者に関連する大幅なルール変更。更新ありがとうポイントの廃止は実質的にマイナスだが、引き換えに、定期契約の更新月以外に他社に乗り換えると損(解約金+ポイント進呈分)という状況はなくなった。総務省のガイドラインに従い、今年10月1日以降に発売するスマートフォンは、原則、SIMロックも禁止となり、通信事業者の乗り換えのハードルは大幅に下がっている。(BCN・嵯峨野 芙美)