• ホーム
  • トレンド
  • 通勤に便利な「特急湘南」誕生 乗車券不要のえきねっとチケットレスサービス導入

通勤に便利な「特急湘南」誕生 乗車券不要のえきねっとチケットレスサービス導入

 JR東日本は、2021年春ダイヤ改正に伴い、首都圏エリアの終電時刻繰り上げを発表しているが、同じく21年春から、東海道線で通勤・通学に便利な特急「湘南」(新宿・東京~小田原)の運行を開始する。なお、東海道線の東京~平塚間は終電の繰り上げはなく、国府津で7分程度、小田原で15分程度の繰り上げとなる。

特急「踊り子」「湘南」は全車両をE257系リニューアル車両に統一

 首都圏と伊豆方面を結ぶ、主に観光向けの特急「踊り子」を含め、東海道線特急は全車両をE257系リニューアル車両に統一(「サフィール踊り子」を除く)。リニューアル車両は客席の窓を大きくし、各座席の窓側の壁面にコンセント1口を設置するなど快適性を高めた。同時に、常磐線特急や中央線特急で導入している、事前の座席指定などが可能な新たな着席サービス(指定席特急券・座席未指定券)を普通車のみ提供する。
 
新たな着席サービスの概要

 特急料金は指定席特急券・座席未指定券とも共通で、例えば大人1人・50キロまでの場合、事前料金760円・車内料金1020円となる。特急湘南の運行開始にあわせ、現在、一律520円のライナー券で利用できる「湘南ライナー・おはようライナー新宿・ホームライナー小田原」は運転を取り止める。

 ただ、新たな着席サービスの提供とともに、スマートフォン(スマホ)から座席指定が受けられる、事前料金より一律100円(子ども50円)引きの「えきねっとチケットレスサービス」を導入するので、チケットレスに移行するとライナー券との差額が縮まる。運行ダイヤなど、詳細は改めて発表する。
 
「えきねっとチケットレスサービス」利用時の特急料金(通常時)

 終電繰り上げの狙いは保守作業時間の拡大・働き方改革にあるが、ライナーから特急への移行による着席サービスの料金値上げの狙いは収益確保と、チケットレスサービスの利用者増にあるだろう。なお、東海道線特急のえきねっとチケットレスサービスの開始とともに、通常の3倍の一律300円(こども150円)引きとなる「『えきねっとチケットレスサービス』START記念キャンペーン」を実施する予定。