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ヨドバシカメラが社長交代、「ポイント」を開発した藤沢昭和創業者は会長に

経営戦略

2020/07/31 18:20

 ヨドバシカメラの創業者の藤沢昭和氏が7月1日付で社長を退いて代表権のある会長に就任し、長男で副社長の藤沢和則氏が新社長に就任していたことがわかった。持株会社のヨドバシホールディングスの社長は引き続き昭和氏が務める。

2019年11月に大阪・梅田でオープンした「LINKS UMEDA」の開業記念セレモニーで、
創業者の藤沢昭和社長(左)と藤沢和則副社長(当時)

 藤沢昭和氏は1960年に東京・渋谷で藤沢写真商会を創業。67年に東京・新宿に淀橋写真商会を設立して、74年にヨドバシカメラに変更した。89年4月に日本で最初ともいわれるバーコードを使った「ポイントカード」システムを開発して発行した。

 19年3月の売上高は6931億円(前年比102%)、経常利益は573億円(経常利益率8.3%)。23店舗を展開し、従業員数は5000人。

 2016年のBCNのインタビューで藤沢昭和社長(当時)は、まだ「ポイント」という名称が世の中に存在していなかった時代に、「みんなで議論していたときに『1ポイントを1円で還元するから、ポイントカードでいいじゃないか』と私が提案して決まりました」と語っている。
 
BCNのインタビューに応じる藤沢昭和社長
(2016年8月、写真・大星直樹)

 さらに、「POSレジで、買い物をするお客様一人一人にバーコードで会計ができるようになっていたので、買い物に来てくださったお客様に、また来店していただくための方法を考えたとき、われわれだけが利益を上げるのではなく、その利益をお客様に還元して喜んでいただこうと考えたのです」と語り、業界に先駆けて85年2月に全店で展開していたPOS(販売時点情報管理)レジが、ポイントカードの開発のカギだったことを明かした。

 19年11月16日に大阪・梅田にオープンした「LINKS UMEDA」の開業記念セレモニーでは、記者が知る限り会見として初めて昭和社長と和則副社長の親子がそろって出席していた。(BCN・細田 立圭志)