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GW後半戦のPC市場は前年比171.1%、昨年の「10連休」の販売規模上回る

データ

2020/05/17 18:30

【BCN速報値】 ゴールデンウイーク(GW)後半戦(5月4~10日)のデスクトップとノートを合算したPC販売台数は、前年同期比171.1%となり、前週の113.4%から再び57.7ポイントも急増した。外出自粛が求められた今年のGWだったが、ふたを開けてみれば昨年の「10連休」の販売台数規模を上回った。急遽立ち上がったテレワーク市場を背景としたPC需要の力強さが目立つ。


 データは、全国の主要家電量販店・ネットショップのPOSデータを集計した「BCNランキング」で明らかになったもの。GWの前半戦と後半戦で大きなギャップが生じているのは、昨年のGWが10連休だったためで、4月第5週(4月27日~5月3日)が前年比113.4%となり谷間をつくった形になっている。

 とはいえ、昨年の10連休に対して、今年の全国で外出自粛が要請された環境下での二桁増は、PC需要の高さを示している。

 一方で、5月第1週(5月4~10日)のGW後半戦は、昨年同期よりも祝日が2日多かったことも加わり171.1%という高い伸びとなった。

 下のグラフは18年11月第1週を100としたときの販売台数指数を示し、それを見ると20年5月第1週は165.3だった。これは、18年の年末商戦である12月第2週の165.6に匹敵する規模であることを意味する。外出自粛中のGW後半戦の販売台数が、通常の年末商戦並みの規模だったとは驚きともいえるだろう。

 さて、5月14日に政府は39県で緊急事態宣言の解除を発表した。局面は変わるのだろうか。5月第1週を「前年比170%程度」と的中させたBCN総研の木下智裕部長は、5月第2週(5月11~17日)を次のように占う。「緊急事態宣言も部分的に解除となり、テレワーク特需も今後落ち着いてくるかもしれない。今週は、まだ前年を大きく上回りそうで130%程度と予想する」。

 在宅勤務の需要が一時的なもので終わるのか、あるいは定着に向けてさらに力強さを増していくのか、次週の動向が気になるところだ。(BCN・細田 立圭志)


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからPOSデータを通じてスマートフォンやデジタルカメラ、4Kテレビなどの販売台数・金額データを毎日収集・集計しているデータベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。