トヨタ自動車とトヨタグループ各社が、新型コロナウイルス感染症の拡大抑制や医療現場の支援に向けて動き出している。現時点では、構想段階のものや着手直後のものも含まれているが、医療用フェイスシールド(防護マスク)や、社内配布用マスクの生産などに着手したという。同社の自動車産業が持つ製造・物流面でのノウハウやグローバル規模のサプライチェーンを生かす。

トヨタ自動車は新型コロナウイルス感染症対策として
医療機関のサポートに着手した

 医療現場で不足している医療用フェイスシールドは、試作型や3Dプリンタなどで制作し、医療機関に提供していく方針。同社の貞宝工場で生産準備を進めており、週500~600個程度から生産を開始する予定だという。加えて、グループ企業でも生産が可能か検討する。

 また、社会的なマスク不足への対応として、マスクの自給自足体制の整備を検討している。市場からの調達量を低減することで、不足状態の緩和を図る。中でも、デンソーは製造現場を中心に社内で必要となるマスクの自主生産を決定。軌道に乗れば10万枚/日の量産が可能になる見通しだ。

 トヨタ紡織では、4月上旬から1500枚/日の生産を開始。5月以降は1.2万枚へ増産を計画。ほかのグループ企業でも自社生産を検討しているという。

 このほか、トヨタ生産方式活用による医療機器メーカーの生産性向上への協力、軽症の感染者移送に対するサポートの検討、サプライチェーンを活用したマスクなど衛生用品の調達支援、医療機関で活用可能な備品の供給、治療薬開発や感染抑制に向けた研究支援への参画などを進める。同時に、社内向けにも在宅勤務拡大に対応するネットワーク基盤の強化やツールの整備、生産性向上に失する働き方改革なども進めるとしている。