7割以上が不安を感じるも、防犯対策実行は約3割と乖離

データ

2020/01/09 15:00

 セコムが2019年11月19日に発表した第8回「日本人の不安に関する意識調査」によると、20代以上の男女500名のうち、29.6%が「何かに不安を感じている」と答え、「どちらかといえば感じている」(44.8%)と合わせ、74.4%が不安を感じていると回答した。

 調査開始から8年連続で、回答者の7割以上が不安を感じており、性年代別で見てみると、今回は、女性20代・30代が、より不安を感じる人が多い結果となった。
 

 最近不安を感じている内容としては、8年連続で「老後の生活や年金」が33.3%でトップ。次いで「健康」(20.4%)、「台風・豪雨・洪水」(15.6%)だった。特に「台風・豪雨・洪水」と回答した人が大幅に増加し、昨年3位の「地震」を抜き、7位にアップした。
 

 今後、治安悪化や犯罪増加の可能性があると思うかとたずねると、前年の調査からは低下したものの、「そのように思う」(20.2%)、「どちらかといえばそのように思う」(55.8%)をあわせ、76.0%が懸念を抱いている。しかし、防犯対策の有無をたずねると、前年調査からは増加したものの、66.2%が「防犯対策をしていない」と回答。実際に防犯対策を講じるまでには至っていないとわかった。
 
 

 防犯対策を行っていない理由としては、「具体的にどのような対策をすればよいかわからないから」(54.1%)がもっとも多かった。対策方法の認知が課題といえる。
 

 最近1年間で不安を感じた事件・事故としては、「台風や暴風・豪雨・ゲリラ豪雨などによる土砂災害」(50.4%)、「地震・津波による被害」(36.0%)、「猛暑や熱中症や日射病」(30.0%)など、自然災害や異常気象への不安が上位を占めた。また、「交通トラブル(逆送、あおり運転など)」(25.8%)が4位にランクインした。
 

 第8回「日本人の不安に関する意識調査」は、高齢化や核家族化、ネット環境や情報機器の発達、地震や豪雨など自然災害の多発といった、社会のあり方や世相が変化する中で、現代社会における不安を引き起こす要素と、その対策、犯罪に対する意識についての実態を調べるため、20代以上の男女500名(20~29歳、30~39歳、40~49歳、50~59歳、60歳以上の男女各50名)を対象に、19年10月25日~27日にインターネット上で調査した。「セコム・ホームセキュリティNEO」をはじめ、セコムはさまざまな防犯・セキュリティサービスを提供している。