11月16日に大阪・梅田にオープンしたヨドバシカメラの「LINKS UMEDA」では、ヨドバシカメラの新しい試みが多く見られる。なかでも、家族連れで買い物が楽しめるようにした5階のキッズ向けフロアは注目だ。マルチメディア梅田の5階・約5300平方メートル(約1600坪)の玩具・ホビーコーナーとつなげることで、梅田駅前に合わせて約9900平方メートル(約3000坪)のキッズフロアを誕生させたのだ。

LINKS UMEDAとマルチメディア梅田のキッズ向けフロアがつながる

 道頓堀や戎橋がある大阪「ミナミ」の難波が庶民的なエリアなのに対し、「キタ」の梅田はオフィス街でビジネスパーソンが多い。そんな大人の街のイメージが濃い梅田に、家族連れの子どもが遊べるアミューズメントスペースが設けられている。

 ヨドバシカメラ創業者の藤沢昭和社長が梅田の土地を取得したときから、「家電製品の買い物に来たついでに、家族でレストランの食事を楽しんだり、洋服やおもちゃを買ったりして楽しんでもらえるようにしたい」と、考えていたという肝いりの売り場だ。
 
関西初進出の幼児向けフィットネスクラブ「My Gym」

 オープン当日の取材で藤沢社長は「家族連れで来られるようにするには、どうしても駐車場が必要だった。だから1200台の自走式の駐車場を梅田の駅前につくった。停めやすく、使いやすい駐車場になっていると思う」と語っている。JRや地下鉄など電車でアクセスできるだけでなく、もともと駐車場が少ない梅田エリアで、郊外からも家族で買い物に来られるように駐車場を充実させた。

 池島政広取締役店長は「家族みんなで楽しめるようにしよう、というのが社長の考え」と語る。力を入れたのはキッズコーナーだ。以前のマルチメディア梅田ではゲームやホビー、玩具が2階と3階、4階に分散していた。これを数年前に地下2階にまとめたのだが「多くのお客様にご利用いただけるようになったのは良かったが、少し狭くなってしまった」と振り返る。
 
地下2階から5階に移設してLINKS UMEDAとつなげた

 今回、LINKS UMEDAのフロアとつなげることでマルチメディア梅田の玩具・ホビーコーナーでも、ベビーカーがすれ違えるだけの広い通路を確保することができるようになった。
 
ベビーカーが余裕で通る広い通路を確保したマルチメディア梅田

 コンテンツも充実させた。ファミリーが安心して楽しめるアミューズメント施設「モーリーファンタジー」では、プレイリーダーが小学2年生までの小さな子どもの創造性をはぐくむ遊びをサポートしてれる。インタラクティブ映像を駆使したすべり台や、動く床、動く壁面にボールを投げる設備を全国で初めて導入している。
 
アミューズメント施設「モーリーファンタジー」

 幼児向けフィットネスクラブ「My Gym」も関西初進出で、0~13歳までを対象にプログラムのすべてが英語で進行する。ミキハウスのベビーとキッズウェアブランド「HOT BISCUITS」も全国初でオープンした。子会社のアートスポーツのキッズウェアも同じフロアにある。
 
全国初のミキハウスの「HOT BISCUITS」
 
アートスポーツのキッズウェア

 子ども連れの家族をサポートするサービスも充実。5階にはキッズトイレはもちろん、おむつ替えコーナーとベビーカー置き場を併設したベビー休憩室を用意した。
 

 ほかのフロアでも30台以上のベビーベッドを備えた授乳室を地下1階や3、4階、7階、おむつ替えシートを地下4階~1階、ベビーチュア付き個室を地下1階と3~8階、ベビーカート貸出サービスも地下1階と1階に設けるなどしている。

 もともと大阪の家電の中心地は日本橋だったが、20年前にヨドバシカメラが流れを変えたように、今度はオフィス街だった梅田の景色を変えていきそうだ。(BCN・細田 立圭志)