キヤノンの2019年12月期第3四半期(3Q)の累計決算(1~9月)は、売上高が2兆6398億円(前年同期比8.8%減)、営業利益が1219億円(49.9%減)、株主に帰属する四半期純利益は923億円(49.0%減)の大幅なマイナスとなった。本業の儲けを示す営業利益は、1Qが47.6%減、2Qが52.3%減となっており、3Qで2.4ポイントの改善を示したものの、依然としてマイナス幅の大きい厳しい内容となった。


 企業向け複合機を扱うオフィス部門や、一眼レフやミラーレスカメラを扱うイメージングシステム部門の不振が、好調なメディカルシステム部門の足を引っ張るという構造が続いている。

 各部門別における営業利益(3Q累計)の前年同期比は、オフィスが19.9%減、イメージングシステムが67.4%減、メディカルシステムが4.5%減、産業機器が68.2%減。3Q単独ではメディカルシステムの営業利益が14.6%増と好調だったものの、その他の部門の落ち込みが大きかった。

 キヤノンでは、米中貿易摩擦の長期化による外部環境の悪化で世界全体の景気が減速し、オフィスとイメージングが減収減益となったが、新規事業のメディカルは新製品効果によって増収増益になったとする。
 

 全国の主要家電量販店・ネットショップのPOSデータを集計した「BCNランキング」によると、デジタルカメラ市場全体の販売台数と販売金額の前年同月比は、1~8月までいずれも前年を2桁下回る水準で推移。消費増税の駆け込み需要が起きた9月だけ台数で5.7%増、金額で18.2%増となった。

 前年を上回ったのは、台数で15年4月以来、金額で17年8月以来となる久しぶりのプラスだったが、10月の反動減を考えればプラスの規模は限定的になるとみられる。(BCN・細田 立圭志)